私たちはこの国の現状から目をそらしてはならない。 「国策捜査」の言葉を初めて知った人も多いだろう。 マスメディアは懸命に「国策捜査」を否定する。検察OBが「国策捜査」を肯定するはずがない。テレビメディアが検察OBの「検察が政治の介入で動くことはあり得ない」と話す言葉を鵜呑みにする国民は多いだろう。 しかし、こうしたなかで警察庁長官を経験して内閣官房副長官に就任した漆間巌氏が「捜査が自民党に波及することはない」と発言したことが報道された。「国策捜査」疑惑に自ら火をつけてしまった。 記者が20名も同席したオフレコの記者懇談会。「捜査が自民党に波及することはないのでしょうか」と質問した本人は、鮮明に記者懇のやり取りを記憶している。 漆間氏が「記憶がない」と答えても、20名の記者は鮮明な記憶を保持しているのである。20名の記者が漆間氏の「記憶がない」発言を認めるなら、20名全員は会社に辞表を提出す