家電や自動車の省エネ性能向上にはモーターの高効率化が欠かせない。三菱電機は独特な構造の高効率モーター「ポキポキモータ」を開発し、エアコンやエレベーター、自動車などに搭載している。家庭用エアコンの場合、圧縮機の運転効率を3%改善し省エネ化に貢献した。現在もポキポキモータの技術を応用した高性能モーターの開発が進んでいる。 ポキポキモータは1993年、情報機器の薄型化が進む中、ディスク回転用モーターとして開発が始まった。ポキポキというネーミングが印象的だが、その理由は一目瞭然。鉄心に関節を設けて折り曲げられるユニークな構造で、巻線してから筒状に折り曲げてモーターを完成させる。 一般的なモーターは鉄心に空いた複数の穴に銅線を通して巻きつけコイルにするが、穴いっぱいに巻くことが難しく材料ロスも多い。ポキポキモータは銅線を高密度で連続して巻いた後に鉄心を筒状にするため、磁束力が高まり効率が上がる。また
