「テスラみたいな市場があるとは思わなかった。教えられた」と話すのは日産自動車の開発担当副社長の坂本秀行。米EVベンチャー、テスラモーターズを率直に評価する。 テスラ車は高い加速性能と高級感を売りに富裕層の心を捉えている。普及価格帯の「リーフ」の投入により販売量では先行した日産だが、テスラを追うように「造形や走りを追求した高性能EVを投入する」(坂本)という。 高性能EVへの参入だけではない。量販EVの商品群の拡大にも乗り出す。EVならではの特性を引き出せる新たなEV専用のプラットフォーム(車台)も開発中で、さまざまなサイズの車格に採用する計画だ。 日産は2010年末の発売以降6年間ほぼリーフ一本でEV市場を開拓してきた。「主要部品のコストを下げたり、耐久性を上げたりしてEVを勉強するためにリーフに集中した」(同)という。 そのリーフも次期モデルで航続距離を伸ばし、自動運転技術「プロパイロッ