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ブックマーク / webronza.asahi.com (364)

  • 海外メディアは冷ややかな日韓レーダー照射問題 - 高橋 浩祐|論座アーカイブ

    海上自衛隊のP1哨戒機が韓国海軍艦艇から射撃用の火器管制レーダーを受けたとされる問題で、防衛省が公開した現場映像の一部=防衛省提供 また日韓が揉めている 2018年12月20日の発生以来、1カ月以上にわたって激しい応酬が続いてきた日韓のレーダー照射問題。この余波で、防衛省は今春予定されていた海上自衛隊の護衛艦「いずも」の韓国派遣中止を検討している。韓国海軍は2月に予定していた幹部の海自基地訪問を延期した。 日韓双方の一部世論が非常に熱くなるなか、筆者が東京特派員を務める英軍事週刊誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』をはじめ、海外メディアはこの問題に当初からあまり関心を寄せていない。「ああ、また日韓がいつものように揉めている」と、国際社会の見方はどこか冷めている。 火器管制レーダーの照射は挑発的だが…… 確かに、日の防衛省の発表のごとく、韓国海軍の駆逐艦「広開土大王」が海自のP1哨

  • 特ダネの記憶「北朝鮮日本人拉致事件」 - 阿部雅美|論座アーカイブ

    特ダネの記憶「北朝鮮人拉致事件」 重なった、いくつもの偶然と幸運 17年を隔てたスクープ 阿部雅美 元産経新聞記者 特ダネを書いたからといって、必ずしも優秀な記者とは限らない。私は、その典型だろう。一つの事件北朝鮮による日人拉致)で、なぜ17年も隔てて2度も特ダネをものにできたのか、と後輩から問われることがある。いくつもの予期せぬ幸運と偶然とが重なった結果に過ぎない。 「変なこと」、ひと言端緒に現場へ 暇だった。1979年秋、警視庁クラブで仕切り(注・各担当のリーダー)の先輩と2人、警備・公安を担当していた。よど号ハイジャック、連続企業爆破、浅間山荘・連合赤軍――。70年代に続いた公安の季節は終わり、ベタ記事1書かない月もあった。でなければ、夜回り先で「日海の方で変なことが起きている」と耳にしても、放っておいただろう。「変なことって何ですか」とは問い返さなかった。まともな答えが

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  • ウクライナ侵攻を見て日本が考えるべきこと - 高橋真理子|論座アーカイブ

    ウクライナ侵攻を見て日が考えるべきこと 元原子力安全委員長の鈴木篤之氏に聞く 高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター 原子力安全委員会(2012年9月に原子力規制委員会が発足すると同時に廃止)の元委員長である鈴木篤之さんに『ENERGY for the FUTURE』誌の依頼を受けてインタビューした。季刊である同誌で4回連載するという企画で、3回目の記事のためのインタビューは4月初め、ロシアウクライナ侵攻の深刻な状況が日々報道されている中でとなった。おのずと話題はウクライナ危機をめぐるものとなり、鈴木さんは「日も原子力潜水艦を持つことを考えるべきだ」と主張、一方で核共有や核武装の考えは退けた。同誌編集部および鈴木さんの了承を得て、インタビューのエッセンスを紹介したい。 「核共有」の発想は単純すぎる 鈴木さんは東京大学工学部教授から2001年に原子力安全委員会委員と

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    repunit
    repunit 2023/08/24
  • [1] 冷戦下、断絶と疎外の社会に変革を告げた~「サウンド・オブ・サイレンス」 - 伊藤千尋|論座アーカイブ

    ケネディ大統領の暗殺事件と、実行犯とされるリー・ハーヴェイ・オズワルドへの銃撃を伝えるLIFE誌や新聞(Teresa Otto / Shutterstock.com) 朝日新聞社のロサンゼルス支局長として米国に赴任したのは2001年9月1日付けだった。その10日後に9・11のテロが起きた。一挙に米国は愛国社会となり、テレビはほぼ1日中「ゴッド・ブレス・アメリカ(神よアメリカを祝福したまえ)」という愛国歌を流し続けた。この国の人々はよく歌うし、何かにつけて歌で表現する。 超大国としてこの国の政治がそのまま世界に影響を及ぼすダイナミックさを背景に、グローバリズムの「共通言語」である英語という伝わりやすさもあって、彼らの歌は世界に広まった。その中には日によく知られている歌も多い。 歴史の浅いこの国だが、世界から集まった民族によって、世界の音楽文化の集積地のような様相を示す。建国以来の歴史を歌で

    [1] 冷戦下、断絶と疎外の社会に変革を告げた~「サウンド・オブ・サイレンス」 - 伊藤千尋|論座アーカイブ
    repunit
    repunit 2023/07/20
  • 百田尚樹氏が記載した出典の現物を入手 - 早川タダノリ|論座アーカイブ

    連載 百田尚樹『日国紀』に登場した謎の記事を追う オリジネーターによるまとめ 1990年代後半からの日における歴史修正主義の台頭とともに拡散された、ククリット・プラモート「日というお母さん」記事。この記事を「発見」し世に送り出した名越二荒之助(なごし・ふたらのすけ)は、「大東亜戦争で日がアジアを解放した」論を集大成的に正当化してゆく大部の書籍を刊行する。1999年から刊行された『世界に開かれた昭和の戦争記念館』シリーズ全5巻(展転社)は、写真と解説記事を中心に、 これまで昭和の戦争は、日の立場を見失い、否定的側面ばかりが強調された。しかし調べてみれば、感動の秘話の宝庫である。史実や資料の羅列でなく、そこに至る国際的背景や脈絡を明らかにし、日が歩んだ感動のドラマを重視する。 というコンセプトのもとに編まれたものであった。最初から「感動のドラマ」に仕立て上げる気マンマンだったのであ

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  • 「論座」の終了と新たなオピニオンサイトの開始について - 論座編集部|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

    日頃より論座をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 論座は、2010年6月に単独の有料サイト「WEBRONZA(ウェブロンザ)」として開設し、多様な言論の広場として2万を超える論考を発信してまいりました。このたび、勝手ながら4月下旬をもちまして更新を停止し、7月にサイトを閉じることにいたしました。 ご愛読いただきましたお客様、そして、ご執筆いただきました筆者のみなさまに、深く感謝を申し上げます。 サイト終了に先立ち、2月末で論座の購読受付を終了させていただきます。月額購読料は、3月分まで課金対象となりますが、4月1日時点で論座をお読みいただけるご契約をいただいているお客様につきましては、サービス終了まで無料で過去記事も含めご覧いただけます。 新たなオピニオンサイトをオープンします 朝日新聞社は、混迷する時代の中、多様で良質なオピニオンは今後さらに求められていくと考えています。そこで

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  • AIの合成音声でニセ通報、特殊部隊を出動させるという嫌がらせが商売に - 小林啓倫|論座アーカイブ

    AIの合成音声でニセ通報、特殊部隊を出動させるという嫌がらせが商売に たった75ドルで学校をロックダウンさせる人工知能 小林啓倫 経営コンサルタント 性能の急速な向上により、さまざまな分野で導入が進んでいるAI人工知能)。それは法執行機関の分野も例外ではない。 たとえば顔認識技術の開発で知られる米クリアビューAI(Clearview AI)社は、最近BBCの取材に対し、同社が米国内の警察組織のためにこれまで100万回を超える検索を行ったことを明らかにしている(こちら)。クリアビューAIはネット上に公開されている画像を収集して、300億枚を超える顔写真から成る独自の顔写真データベースを構築。それを基に、与えられた画像に写る人物を特定するサービスを行っている。つまり警察は、監視カメラに映る怪しい人物の身元を、同社の検索サービスを使うことで簡単に特定できるわけだ。 実はこの300億枚の顔写真デ

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  • 天皇制「単一王朝」はなぜ126代も続いているのか - 榊原英資|論座アーカイブ

    天皇制「単一王朝」はなぜ126代も続いているのか 榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト 今上天皇徳仁は第126代天皇。外国では王朝がしばしば変わり、日のように、国家元首(あるいは象徴)が126代も続いた例はない。例えばイギリスでは約1000年にわたって九つの王朝が成立している。現在の王朝は「ウインザー朝・ハノーヴァー朝」。ハノーヴァー朝で最も有名なのがヴィクトリア女王。ヴィクトリア女王の時代、イギリスは産業革命に成功し、外国との戦争でも連戦連勝「大英帝国」の礎を築いたのがこの時代だった。 めまぐるしく変わった英国の王朝 王朝が次々と変わるのは当事者が戦いによって次々と変わったからである。10世紀以前イギリスはアングロ・サクソンが七つの王朝を築いていたが、そこにノルマン人が侵攻、ノルマン朝が開かれた。いわゆる「ノルマン・コンクエスト」だ。1154年にはヘンリー2世が即位し、

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  • 「自分たちの問題は自分たちで解決する」というドイツとの比較 統一地方選を機に地方自治を考え直す - 花田吉隆|論座アーカイブ

    「自分たちの問題は自分たちで解決する」というドイツとの比較 統一地方選を機に地方自治を考え直す ジーンズにセーター姿で夕は手製のサンドイッチという地方議員たち 花田吉隆 元防衛大学校教授 地方の政治に対する関心が薄れている。投票率の低下傾向が著しい。 4月9日投開票の統一地方選挙前半戦で、41道府県議員選挙の平均投票率が、前回を2.17ポイント下回る41.85%だった。うち、30道県で過去最低を記録した。埼玉、千葉、愛知、兵庫、福岡等の11県で40%ラインを割った。 知らない人から「候補者です、よろしく」と言われても…… 市長選挙や市議会議員選挙も状況は同じだ。6政令市長選挙は全市で投票率が前回を下回ったし、17政令市議会議員選挙では札幌、千葉、大阪、福岡等11の市で前回を下回る結果となった。 確かに、町には選挙カーがあふれ候補者氏名の連呼に余念がないが、国政選挙と違って市議会議員選挙等

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  • ジャニー喜多川氏の性加害問題とワインスタイン事件の違いは何か - 田村明子|論座アーカイブ

    今年の3月には英国の公共放送BBCがジャニー喜多川氏の性的虐待問題を取り上げたドキュメンタリー、『J-POPの捕者──秘められたスキャンダル』を放映した。長い間、日テレビ局が無視を決め込んできた問題に、海外メディアが切り込んだのだ。日でも字幕入りで放映されたが、やはり日テレビ局は現在までほぼ沈黙を保ったままだった。 遅れている日の司法システム 喜多川氏による、未成年者も含む所属タレントへの性的虐待問題は、過去に何度も浮上してきていた。もっとも古いのは、1988年に元フォーリーブスのメンバーだった北公次さんが著書『光GENJIへ』の中で告発したもの。その後元ジャニーズのメンバーによって何冊もの告発が出版され、1999年には週刊文春が喜多川氏による性的虐待疑惑の特集記事を出した。 ジャニーズ事務所は週刊文春/文藝春秋社を名誉棄損で訴える民事訴訟を起こしたが、2003年の二審判決

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  • 山本太郎の消費税廃止、増税派の私が評価するわけ - 原真人|論座アーカイブ

    太郎の消費税廃止、増税派の私が評価するわけ 「消費増税に賛成vs.反対」から「消費増税vs.所得税・法人税増税」へ 原真人 朝日新聞 編集委員 消費増税を2回も実行した政権 消費税率10%への引き上げまで2カ月を切った。 長期政権になった結果のことではあるが、消費増税にもっとも不熱心な安倍政権下で2回も消費増税が実現したというのは、実に皮肉だ。歴史は安倍政権を「消費増税を2回延期した政権」としてでなく、「消費増税を2回も果断に実行した政権」として刻むのだろうか。 とはいえ、消費税の今後はまだ見通しにくいところも大きい。 世界経済には米中貿易戦争を軸に不穏な情勢が漂っており、最近は世界同時株安が起きるなど先行きに不安が広がっている。10月までに世界経済が崩れれば、この政権はためらうことなく消費増税を凍結するだろう。いちど引き上げた後に税率を戻すことだってありうると思う。 そのくらい、「長

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  • 放送は誰のものか~公表された総務省文書が示した、官邸によるメディア規制の強い意志 - 山田健太|論座アーカイブ

    放送は誰のものか~公表された総務省文書が示した、官邸によるメディア規制の強い意志 放送全体だろうが個別番組だろうが「政治的公平」を政府が判断することは許されない 山田健太 専修大学ジャーナリズム学科教授(言論法、ジャーナリズム研究)、日ペンクラブ副会長 3月2日、小西洋之参院議員によって78枚の行政文書が明らかになった。総理補佐官として当時の政権幹部の職にあった、磯崎陽輔・元参院議員から総務省に対する放送法の解釈変更を求める生々しいやり取りの記録だ。その後すぐに、総務省は文書のすべてを行政文書として認め7日に公表した一方(総務書サイト上に掲出)、当時の総務大臣だった高市早苗・衆院議員は「捏造」として自身に関わる内容を全否定した(国会答弁など)。 稿では、このやり取り文書の中身を検証しつつ、そもそも放送法の解釈や位置づけ・運用にどのような問題があるのかを確認しておきたい。(稿の一部は、

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  • ゼロ成長、ゼロ金利は必然。これから世界は「日本化」していく~水野和夫・法政大教授に聞く(後編) - 原真人|論座アーカイブ

    ゼロ成長、ゼロ金利は必然。これから世界は「日化」していく~水野和夫・法政大教授に聞く(後編) より遠く、より速く、はもう要らない。無用な拡大をやめ適正利潤を目指すべきだ 原真人 朝日新聞 編集委員 人類史に精通する経済学者、水野和夫・法政大教授は、アベノミクスについて「資家のための政策だった」と指摘し、すでに賞味期限の切れた「近代」への幻影を追うドン・キホーティズムだと一刀両断する。資主義の矛盾が世界中で噴出するなか、「成長」という強迫観念からも脱却すべきだと訴える水野教授に、前編に引き続き聞く。 ※連載「アベノミクスとは何だったのか」の過去記事はこちらからお読みいただけます。 利潤を極大化しない交易をすればいい ――アベノミクスはやりすぎでしたが、資主義で豊かな人口が増え、おかげで寿命が延び、生活水準は上がった面はあります。戦争も減りました。資主義をやめたら、また暗黒、戦争、貧

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  • 放送法の曲解に立ちはだかった山田真貴子氏に拍手!~「政治的公平」の解釈を巡り - 田中秀征|論座アーカイブ

    放送法の曲解に立ちはだかった山田真貴子氏に拍手!~「政治的公平」の解釈を巡り 田中秀征 元経企庁長官 福山大学客員教授 「言論弾圧ではないのか」 「政府がこんなことをしてどうするつもりなのか。どこのメディアも萎縮するだろう。言論弾圧ではないのか」 この言葉だけを聞くと、国会で野党が首相を厳しく追及している情景が浮かんでくる。だが、そうではない。これは首相秘書官が首相補佐官に対して発した言葉なのだという。 このたび、放送法の「政治的公平」の解釈を巡る首相官邸(安倍晋三政権)と総務省とのやりとりを記した文書が流出。これを入手した立憲民主党の小西洋之参院議員が記者会見をして発表し、メディアも大きく取り上げた。3月7日、松剛明総務相はこの文書を公文書管理法に基づく「行政文書」と認めて公表した。 問題の核心は、同法が定める「放送における政治的公平性」の勝手な解釈変更にある。具体的には、「一つの番組

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  • 成田悠輔氏の「高齢者集団自決」論は、“新貴族”による経済絶対主義 - 三島憲一|論座アーカイブ

    「思いきってはっきりと言わせてもらうけど、我々がドイツでやっているのは、もしかしたら、どのみち半年後には死んでいるような人々を助けているだけのことになるんですよ」。コロナ禍が始まった直後の2020年4月、ロックダウンなどのさまざまな対策について、テレビでこう冷ややかに述べたのは、南独の伝統ある大学町テュービンゲン市の市長ボリス・パルマー氏だ。高齢者への配慮から経済を押さえ込むのにどれほどの意味があるのか、いずれ先は長くない人々ではないか、ということだろう。 ボリス・パルマー氏は緑の党から打って出て市長になった。市長就任後に町の道路を歩行者中心に切り替え、深夜バスを増やし、自らの公用車もガソリン消費量の観点からトヨタのハイブリッド車に切り替えた。 そういう市長なら普通は「人道的な」発言を世間は期待するところだが、こうした「冷酷な」発言が飛び出したために、蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。

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  • マルタ島になぜ日本海軍の戦没者墓地? - 浅井文和|論座アーカイブ

    マルタ島になぜ日海軍の戦没者墓地? 第1次世界大戦でドイツなどと戦った地中海の戦闘から100年 浅井文和 日医学ジャーナリスト協会会長 今年は旧日海軍の艦隊が地中海に派遣され、英国の同盟国としてドイツなどを相手に戦ってから100年に当たる。英国の輸送船などを護衛する任務を果たした日軍は、敵潜水艦の攻撃を受けて駆逐艦「榊(さかき)」の59名が戦死するなど大きな犠牲を払った。日英海軍の根拠地であったマルタ島には、今も日海軍の戦没者墓地がある。私は今年2月、マルタ島へ墓参の旅に出かけた。 マルタ島は地中海のほぼ中央、イタリア・シチリア島の南にある。淡路島の半分ほどの面積。マルタ島を含むマルタ共和国は欧州連合(EU)加盟国。今年2月には米トランプ政権への対応などを話し合うEU首脳会合が首都バレッタで開かれた。バレッタはマルタ騎士団ゆかりの歴史的建築物が残る世界遺産の都市で、訪れる観光客も

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  • 三菱ジェット挫折で見えた「モノづくり日本」の実像 - 木代泰之|論座アーカイブ

    三菱ジェット挫折で見えた「モノづくり日」の実像 90年代の半導体敗戦、EV開発にも共通する情報収集力の低さ 木代泰之 経済・科学ジャーナリスト 三菱重工は社運をかけた国産初のジェット旅客機スペースジェット(SJ、旧MRJ)の開発を断念すると発表した。世界の空を飛ぶには米連邦航空局(FAA)の型式証明を取らねばならないが、その知識、経験ともに不十分だった。 モノづくりで勝負する日にとって、世界の潮流や表に出ない情報を収集・分析することは欠かせない。その視点から、三菱SJ、ホンダジェット、1990年代の半導体敗戦をめぐる衝撃の新説、出遅れが目立つEV(電気自動車)を考えてみたい。 最新エンジンで空を駆けるはずだった 三菱重工がMRJ開発に乗り出した2008年、日の航空機メーカー、エアライン、研究者、行政担当者ら約100人の航空関係者が内輪で集まる会合が開かれた。筆者も航空工学を学んだ縁で

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  • Colabo叩きは旧統一教会に代わるサイバージェンダーバックラッシュだ - 勝部元気|論座アーカイブ

    Colabo叩きは旧統一教会に代わるサイバージェンダーバックラッシュだ 膨張・巨大化する陰謀論の刃から国民の安全を守ってほしい 勝部元気 コラムニスト・社会起業家 前回の記事「Colabo叩きのネット右派、根拠弱く不正を訴える姿はまるでQアノン」に続き、反Colabo運動について取り上げます。 前稿では、家庭等に居場所がなく困難を抱える若い女性を支援する一般社団法人Colabo(コラボ)を攻撃する運動の主体は「女性蔑視表現クラスタ」と「性売買クラスタ」という2つのネット右派であり、根拠に乏しいままColaboの活動を「不正」だと主張している点は、アメリカやブラジルの議会襲撃事件と類似性があると指摘しました。 Colabo叩きのネット右派、根拠弱く不正を訴える姿はまるでQアノン 今回は、一連の反Colabo運動が「サイバージェンダーバックラッシュ」であるということを論証したいと思います。 会

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  • 成層圏気球 どこまでコントロールできるのか? - 山内正敏|論座アーカイブ

    成層圏気球 どこまでコントロールできるのか? スパイ目的かどうかの議論の前に、基知識を知って欲しい 山内正敏 地球太陽系科学者、スウェーデン国立スペース物理研究所研究員 米国の上空を横断した中国の気球を巡って、米中の対応が加熱し、ブリンケン米国務長官の訪中が直前になって延期される事態となった。どんな理由であれ、領空に気球が入る可能性があるなら、事前の了承を取るのが礼儀だし、少なくとも前もって通告すべきだろう。だが、大西洋に抜けた直後の撃墜など、10年前では有り得なかった米国の反応も気になる。 気球が中国の主張するように気象観測目的だったのか、それとも米国の主張するように軍事目的(なかでもスパイ目的)だったかどうかは現時点(稿執筆の2023年2月11日)では分からない。しかし、関連報道を見ると軍事・緊張視点の論評ばかりで、空気の薄い成層圏仕様の特別な気球「成層圏気球」に関する基情報が完

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  • 話題の書『安倍晋三 回顧録』の籠池泰典氏に関する記述は、名誉棄損に当たる可能性がある - 郷原信郎|論座アーカイブ

    話題の書『安倍晋三 回顧録』の籠池泰典氏に関する記述は、名誉棄損に当たる可能性がある 「100万円の授受」が虚偽であるという安倍氏の発言こそ虚偽ではないのか 郷原信郎 郷原総合コンプライアンス法律事務所 代表弁護士 中央公論新社から2月8日、『安倍晋三 回顧録』が公刊された。 2022年7月8日に、参議院選挙の街頭演説中に銃撃されて死亡した安倍晋三氏が、生前、読売新聞論説委員の橋五郎氏らの18回にわたるインタビューで語っていた内容を、安倍晋三氏自身を著者とする著書として公刊したものである。発売後、新聞でもその内容が取り上げられるなどして大きな話題になっており、Amazonでは書籍全体のベストセラー1位を続けている。 編集責任者の橋氏は、同書の序文で、「安倍さんの回顧録は歴史の法廷に提出する安倍晋三の陳述書でもあるのです」と述べている。史上最長の首相在任期間の間に、それまでの首相がなし得

    話題の書『安倍晋三 回顧録』の籠池泰典氏に関する記述は、名誉棄損に当たる可能性がある - 郷原信郎|論座アーカイブ