「(2024年産米の価格は)平年より割高感があるだろう」。今月上旬の記者会見で、坂本哲志農相がこう述べた。実際、米の取引価格やスーパーの店頭価格は値上がりしている。ただ、過去の価格や他の食品と比べると、単純に高いとは言えない。稲作はコスト高が経営を圧迫し、将来の作り手の確保が難しくなっている。 米の価格は近年、需給緩和などを受けて低迷していた。新型コロナウイルス禍の需要激減の影響を受けた21年産は、産地と米卸との相対取引価格が60キロ1万2804円まで落ち込んだ。24年産の新米は、昨夏の猛暑で米の出回る量が落ち込んだ影響から、既に生産者に支払う概算金は2~4割程度上がった。これに伴い、23年産で同1万5000円台だった相対取引価格も上昇局面となっている。 一方、30年前の価格水準を見ると、今以上に高かった。かつて年間最大で100万トン以上の米を扱っていた全国米穀取引・価格形成センター(コメ
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