やがて訪れるデータ・エコノミー社会の将来像〜ビッグデータだけでは見えない情報社会の真実〜[第2回]荒川祐二氏「奪われた音楽との出会い」(1) 2013.02.26 データが流通し、データに対して値付けがなされ、人々が買う。データのマーケットやデータ・エコノミーという観点から、音楽コンテンツは他の業界を先行しているといえます。 一方で、コンテンツ産業全体としては、市場規模の縮小傾向が続いており、その要因にライフスタイルの変化やデジタル化による単価の減少などが指摘されています。音楽に接する機会そのものの減少も看過できない要素と言われます。 データの利用において、中心となるのはあくまでも人間だという本連載第一回の公文氏の提示された原則を踏まえるならば、音楽コンテンツはまさしく人間が利用してこそ意味のあるデータです。データと人の向きあい方を探る意味でも、音楽業界にデジタル化、データ化がもたらした影