殺人的な暑さが続いているので、営業部の責任者として対策を打ち出すことにした。営業畑で20年ほど働いてきたけれど熱中症対策については「何とかならないねーの?」とずっと不満に思っていた。というのも、他部署と違って仕事の大部分を個人の裁量に任せている営業部の熱中症対策というと、水分を多く取ろう、休憩を入れよう、という注意をうながすくらいの、それぞれの判断に任せたものでしかなく、組織としての対策はまったくといっていいほどなされていなかったからだ。 ▲「営業中の風景(神奈川県某所)。気温34度日陰なし。もちろん1人。こんなところで熱中症で倒れたら確実に死ぬわ…」 炎天下で判断力が低下している環境で個人に正しい判断を求めるのはなかなかの無理ゲーではないか。実際、熱中症で倒れた同僚の営業マンを何人も見てきた。ましてや今年の夏は記録的な暑さ。各地で死者も出ている。営業職という仕事が個人の裁量に任せる部分が