民主党に入れたくない有権者の票の受け皿になるのは、政権担当能力のある自民党しかなかった。自民党の獲得票数は過去の選挙のそれを下回り、自民党支持が広がったわけではないが、小選挙区においては、前回の選挙に破れ、次のために選挙区を丹念に回っていた自民党候補者が強かった。比例で自民党に行かなかった票は、日本維新の会へ流れた。 民主党政権下の日米関係は 決して悪くはなかった ――民主党への逆風をどう捉えるか。 有権者の民主党批判は、行き過ぎのように思う。東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故において、菅直人首相の対応が非難されたが、ほかの誰が総理であったなら、もっとうまく対処できたというのだろうか。ハリケーン、カトリーナやサンディに対する米政府の対応に比べても、決してまずくなかった。