今日は、昨日予告した通り、ワルドマンのこのエントリをざっとまとめてみる。 金融商品を語る上では「構造」と「力」「内容」を区別する必要がある。すなわち、一口に金融商品の透明度が高いと言っても、以下の二つの意味があり得る。 ・構造的に透明な取引契約 ある経済状況におけるキャッシュフローが明確 ・内容的に透明な取引契約 そうしたキャッシュフローの前提となる経済状況が分析可能 たとえばMBSは、構造的には透明だが内容的には不透明。というのは、関係するモーゲージすべてのパフォーマンスが把握できればキャッシュフローがきちんと計算できるが、不安定な住宅市場における何千ものモーゲージのパフォーマンスを評価するのは実際問題としては不可能なので。 一方、株式は、構造的にも内容的にも不透明。 構造的な透明性は、推進されるべき。標準化された契約文書が存在すれば、契約の片言隻句に潜む陥穽を避ける労力が節約できるので