「県庁が県北・福島市にあるのは不便」と、福島県中南部の町村議会で、郡山市など県中部への移転を求める動きが広がっている。 県庁舎を巡っては耐震・安全性に問題があるとして、改修か建て替えかの検討が進んでおり、今月に入って大玉村や三春町などの議会が移転要望の意見書を可決。今が本格的に議論するチャンスとして、県や県議会に実現を働きかけていく構えだ。県議会からは歓迎の声が上がる一方、「現実的に無理」と冷ややかな声も聞こえてくる。 今月13日、県中部に位置する大玉村議会の12月定例会最終日。「長い間、不便な生活を強いられてきた会津、いわき、県南地方は無駄な経費がなくなり、住みよい地域に生まれ変わり、さらに均衡のとれた豊かな県をつくれるものと確信している」。議員提案で提出された県庁移転を求める意見書は全会一致で可決された。 県のほぼ中央に位置する郡山市への県庁移転を望む声は県中南部には根強く、古くは明治