イラクで政府軍と戦闘を続け、一部の地域を制圧したイスラム過激派組織は既存の国境の枠を超えた「イスラム国家」の樹立を宣言し、勢力の拡大を誇示しました。 国際テロ組織「アルカイダ」の流れをくむイスラム教スンニ派の過激派組織「イラクとシリアのイスラム国」は両国の政府軍と戦闘を続け、このうちイラクでは第2の都市モスルを制圧するなど勢力を広げています。 組織のスポークスマンは29日、ウェブサイト上に音声の声明を出し、「組織名から『イラクとシリア』は取り除かれ正式な名称は『イスラム国』となった」として、「イスラム国家」の樹立を宣言しました。 そのうえで組織の指導者で、数多くのテロに関わったとしてアメリカ政府などから指名手配されているバグダーディ容疑者について、歴史上、イスラム共同体の最高権威を意味する「カリフ」だとしたうえで、「すべてのイスラム教徒は彼に忠誠を誓い支持する義務がある」と求めました。 イ