【ロンドン=土佐茂生】映画「007」シリーズの主役ジェームズ・ボンドの所属先として知られる英国の情報機関「対外情報部(MI6)」の正史をまとめた本が、初めて出版された。「月と六ペンス」などを残した英国の有名作家サマセット・モームらがスパイの一員だったことも明らかになった。 正史をまとめたのは、クイーンズ大(ベルファスト)のキース・ジェフリー教授(歴史学)。「MI6の理解を深めてもらう」ことを目的に、スカーレット前長官が1909年の創設から40年間分の極秘文書の閲覧を特別に許可。ジェフリー教授が810ページにまとめた。 英メディアによると、映画「第三の男」の原作者グレアム・グリーンや児童作家アーサー・ランサムらもMI6に所属していた。007の原作者イアン・フレミングの友人でパリにいた人物が、ジェームズ・ボンドの実際のモデルだったという。 またMI6は、ナチス幹部暗殺計画や、第2次大戦後