知識創造企業(新装版) 作者:野中 郁次郎,竹内 弘高 東洋経済新報社 Amazon たしかスクラム開発とかアジャイル開発とかの本を読んでいるときに、スクラムというフレームワークのもとになったのがこの本だ、みたいな記述に出くわして手にとった。1970年代・1980年代の日本企業がなぜ欧米の企業を圧倒する創造的な製品開発をおこなえたのかを組織論、とくにナレッジ・マネジメントから分析した本。変わった本、というか、かなり構えが大仰な作りになっていて、おおきくわけて経営学のカテゴリーのなかに含まれる研究のひとつだと思うのだが、知識というものを考えるうえで著者は西洋と東洋の違いを捉えようとし、西洋哲学史を古代ギリシャから遡りもしている。 さまざまなケース・スタディから主題である過去の日本企業(言ってしまえば、失われた30年より前の日本の大企業である)のかがやきについて調べられているのだが、乱暴にまと