ノエル・ホーザ(1910 - 1937)は26歳で早逝した天才作曲家。短い生涯のなかで200曲以上の楽曲を遺したというのだからシューベルトやモーツァルトみたいである。サンバ創成期の重要作曲家のひとりなのだが、このアルバムを聴くと「これはサンバだ! サンバとしか聴こえない!」という楽曲ばかりでなく「サンバなのか……? これはショーロでは……?」とジャンルがはっきりしないものも含まれている(前回紹介したネルソン・カヴァキーニョは全部サンバだ! と思う)。それがギター弾き語りで、実に哀愁漂う感じに歌っているところそういう未分化さが面白くもある。音質は良くないです。 イズマエル・シルヴァ(1905 - 1978)もサンバ創成期から活躍したミュージシャンで、ノエル・ホーザとの共作も多数あるとのこと。こちらのバイオグラフィーには「最初のサンバ学校の創設者のひとり」と書かれているから大人物である。「サン