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ブックマーク / www.chuko.co.jp (2)

  • 「反新書」な思想史本/網谷壮介

    佐藤彰一『禁欲のヨーロッパ 修道院の起源』 岡田温司『キリストの身体 血と肉と愛の傷』 堂目卓生『アダム・スミス 『道徳感情論』と『国富論』の世界』 新書というと手軽に読めるだと思って生きてきたが、中公新書はそうした浅はかな心持ちを挫く。軽はずみに購入した結果、途中で心が折れて積読している中公新書が10冊ほどある。はっきり言って読むのが大変だ。真面目すぎる感さえある。気軽に読めない。「反新書」的な新書が多い。とはいえ、そうした反新書には著者が膨大な時間と労力を費やした研究成果が惜しげもなくつぎこまれており、ブック○フで哀れなことに叩き売られていると、いたたまれなくなってつい買い占めてしまい、また積読が増える。怖い。 ここではそんな私が読み通せたほど面白い三冊、西欧の思想史に関心がある人ならグイグイ引き込まれ、妄想を掻き立てられてしまうであろう、反新書的三冊を選んだ。 佐藤彰一『禁欲のヨー

    「反新書」な思想史本/網谷壮介
  • 効果的な勉強のために/千葉雅也

    熊野純彦編著『日哲学小史 近代100年の20篇』 立木康介編著『精神分析の名著 フロイトから土居健郎まで』 川喜田二郎『発想法 創造性開発のために』 今日ほど、自由に勉強をするための環境が整っている時代はない。 ネットの情報はノイズだらけであるとはいえ、J-STAGEなどに集積された査読論文を手軽に読むことだってできる。格的な資料がある。そして紙のに目を向ければ、2000年代から、良質な入門書やアンソロジーの出版が飛躍的に増えている。いまや、第一級の研究者が、フラットな言葉づかいで、分野の森に奥深く入っていくためのガイドを務めてくれるのである。 僕は大学の授業でもいつも、「新書や選書で出ている信頼できる著者の入門書を読め」と繰り返し言っている。たとえば、哲学をやりたいというときに、カントなりハイデガーなり、いきなり当の哲学書に向き合えというようなアドバイスをする人がいるが、それは一

    効果的な勉強のために/千葉雅也
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