信頼性と拡張性、パフォーマンス、セキュリティなどの要件を満たしつつ、いかに廉価にITサービスを提供するか。企業ITの諸要件とコストは常に難しいトレードオフの関係にある。その難題を解く鍵として、昨今はクラウドという“単語”が引き合いに出される機会が増えている。 背景には、仮想化技術やWebベースのアプリケーションなどIaaSのようなITサービスが普及するための土壌の整備が急速に進んだことがある。これらの技術は自社でシステム構築を進める場合にも活用できるが、多様な技術を使いこなすIT技術者が不足していたり、規模的に投資対効果が見いだせない場合には躊躇することも多い。 以下、当社のクラウドサービス「IIJ GIO(ジオ)」を例に、システムの諸要件を満たしながら低コストでサービスを提供するためのIaaS基盤について「(1)運用およびコスト」「(2)性能」「(3)セキュリティ」の3つの視点で解説する