正体不明だが宇宙の組成の計95%を占める暗黒物質と暗黒エネルギーの謎の解明を目指す欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡「ユークリッド」が日本時間2日、打ち上げに成功した。100億光年先までの数十億の銀河を観測して正確な3次元地図を作成。これを手がかりに、宇宙の構造に大きく影響してきた暗黒物質や暗黒エネルギーの理解を進める。 ユークリッドは2日午前0時12分、米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から米スペースX社の「ファルコン9」ロケットで打ち上げられた。41分後、所定の軌道に投入され打ち上げは成功した。 ESAのヨーゼフ・アッシュバッハー長官は「現代科学の最も切実な疑問の1つに答えるための新たな取り組みの始まりだ。宇宙の根本疑問に答えようとする探求こそが、私たちを人間たらしめる。ESAは宇宙への欧州の野心と成功の拡大に尽力している」とコメントした。
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