メニーコアで構成されたグラフィックスプロセッサ(GPU)を使って数値演算処理を高速に実行する「GPUコンピューティング」に注目が集まっている。並列度を高められるとともに、汎用マイクロプロセッサ(CPU)では実現不可能な高い消費電力当たりの性能を得られる点が特徴だ。ただし、従来のCPUベースを前提としたプログラムをそのまま移植しただけでは本来の性能が得られない場合も多い。その潜在能力を引き出すためには、GPUコンピューティングならではのチューニングが不可欠になる。ハードウエアの構成に即したプログラム開発の手法を研究し、GPUコンピューティングに関する深い知見を持つ富士通研究所の成瀬彰氏にチューニングを成功させるためのポイントを聞いた。 GPUコンピューティングが先取りする超並列化の世界 複数台の高性能なPCサーバーを並列に接続して高い演算性能を実現する「ハイ・パフォーマンス・コンピューティン