政府により、公立学校教員に1年単位の変形労働時間制導入改正案が提起されています。 政府はその狙いとして、夏休み等の長期休業期間に「休日のまとめ取りのように集中して休日を確保すること等が可能となるよう」にすることを目的としています(法律案概要より)。 これに対しては、常態化する教員の長時間労働を肯定し維持することにつながると、現職教員やその支援者が反対の声をあげており(私も呼びかけ賛同人の1人)、ネット署名で3万3000人以上もの署名(本記事公開時)が集まっています(記事の写真は署名提出時のもの)。 本当に、政府の説明通り、一年間の変形労働時間制導入で、休日のまとめ取りが期待できるのでしょうか? 弊害はないのでしょうか? 本稿では、法律実務家の立場から、労働法制法上、教員に長時間労働が生じる要因について分析しつつ、この改正案の問題点を検討します。 長時間労働の元凶は? 法制度上、教員の長時間