東九州自動車道の北九州市から宮崎市まで約320キロの開通に向け、工事が着々と進んでいる。年度末にかけて大分などで開通が相次ぎ、残すは地主の反対で用地が確保できない福岡県豊前市のミカン園の区間だけとなる。開通は沿線住民の長年の悲願。土地は強制収用手続きが進み、ミカン農家の反対運動は岐路に立たされている。 豊前市の国道10号から南西に約1キロ。山の緑を削るように南北から延びてきた新しい道路用地が突然、途切れる箇所がある。わずか約220メートル。建設に反対する岡本栄一さん(68)のミカン園が広がる。 岡本さんは1999年、父の代からの12ヘクタールのミカン園が高速道建設で分断されることを知り、事業の不当性を訴えて反対運動を続けてきた。2001年には「現行ルートは割高。山側を通すルートの方が環境が守られ、費用も半額以下」と代替案を示した。 それから13年。事業認定取り消しを求めた訴訟は今も続くが、
県は4日、中津市三光諫山の東九州自動車道の建設現場で、土地収用に抗議する元地権者の男性(67)が設置したやぐらを強制撤去する行政代執行をした。男性はやぐらに立てこもって抗議し、5時間ほど押し問答が続いたが、最後は警察官が男性を確保した。土地収用を巡る県の行政代執行は1974年以来40年ぶり。 男性は2日夜から高さ約5メートルのやぐらに登り、立てこもった。身の回りをブルーシートなどで囲い、「強制収用反対」などと書いた9枚の垂れ幕を下げた。県や県警、西日本高速道路の職員ら約50人がやぐらを遠巻きに囲む中、午前9時前に代執行開始が宣言され、降りてくるよう説得が始まった。 男性は「知事を呼べ」などと言い、「やぐらに来たら火をつける」などと叫びながら灯油のようなものをまいたため消防車が出動。支援者数人も集まり、膠着(こうちゃく)状態が続いた。
東九州自動車道の一部区間は採算性が低いとして、建設予定地でミカン農園を営む岡本栄一さん(67)=福岡県豊前市=や周辺の住民ら65人が2日、国の事業認定取り消しを求める訴訟を福岡地裁に起こした。訴状によると、取り消しを求めたのは福岡県から大分県にまたがる椎田南―宇佐間の約28.3キロ。国が試算する同区間の交通量は将来の
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