Album Review: ブーム・パム イスラエル屈指のサーフ・ロック・バンドの魅力がギュッと詰まったベスト集この記事の写真をすべて見る 猥雑なビートを刻むリズムに、テケテケとけたたましく響き渡るエレクトリック・ギター。いわゆる60年代のサーフィン・ミュージックを模しているが、よく聴くとどこかエキゾチックな香りがプンプンとただよってくる。それもそのはず、彼らはアメリカ西海岸ではなく、中東イスラエルのグループなのだから。 ブーム・パムは、テルアビブを拠点に活動を続けている老舗バンドである。2006年のデビュー以来、幾度かのメンバー・チェンジはあれど、オリエンタル・サウンドとサーフィン・ミュージックを融合し続けてきた。そんな歴史をひとつにまとめたのが、このベスト・アルバムだ。イスラエルというと、ここ近年ではジャズ・ミュージシャンにスポットが当てられることも多いが、実はロックも盛んでブーム・パ