巨人にしんみりムードが広がっている――。長野久義外野手(34)が21日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3000万円増の2億2000万円でサインした。ただ年俸アップにも背番号7に笑顔はない。会見で口を突いて出たのは、人的補償により西武へ移籍した兄貴分・内海哲也投手(36)への思いだった。とはいえ、今は選手の誰もが明日は我が身。残る広島の選択に球団内は戦々恐々だ。 会見場には口を真一文字に結んで現れた。うれしいはずのアップ評価にも、長野は白い歯を見せず「満足するシーズンではなかったし、個人的なことよりチームが4年連続で優勝を逃していることが悔しい」と唇をかんだ。 今季は規定打席に未到達ながら116試合で打率2割9分、13本塁打、52打点。入団から9年連続で2桁本塁打をマークした。8月末に故障で登録抹消。実際は脇腹肉離れの重症だったが、9月中旬に驚異的なスピードで復帰すると、クライマック