TOCの考え方を理解する上で大変重要なのが「時間の概念」です。すべての人間や組織にとって等しく、かつ有限なのが時間です。同じ24時間をどのように有効に使うかによって企業業績は左右されます。従って、スループットを考えるときに重要なのが、利益に時間の概念を加えた「時間当たりの利益」なのです。 それは、同じ1万円の利益を生み出すにも、1時間で生み出すことが可能なのか、24時間を必要とするのかを認識しなくてはいけないということです。この「時間当たり利益」を認識することは、ある意味「コロンブスの卵」的発想と言えるでしょう。時間という概念は水や空気と一緒で当たり前であるがゆえに通常はあまり競争の源泉として意識されることはありません。 しかし、下図のように資材を調達・加工し、お客さまにお届けして代金をいただくというプロセスが、スループットを生み出しています。言い換えれば「資材に形を変えたお金」がシステム