静岡県と静岡市を一体的に運営し、二重行政の解消を目指すという川勝知事の「県都構想」への波紋が広がっている。 知事は28日、県内を五つの地域に分けながら、構想を進める考えを明らかにした。ただ、唐突な提案で構想の内容に具体性が乏しいだけに、この日、他の首長からは、慎重に進めるべきとの意見も出始めた。 「(静岡市を)直轄にします」――。 知事は28日から始まった「移動知事室」で吉田町を訪れ、整備中の災害対応型の公園を視察した後にこう切り出し、構想実現に向けた意欲をにじませた。 知事は「県庁の力を五つに分けていく」と強調。県から権限や財源の移譲を受けて二重行政を解消させる「特別自治市」を目指す浜松市については、「全部お任せします」とし、一方で、静岡市は県と一体的に運営し、牧之原市や磐田市などは「静岡空港を中心にして広域的な行政を」と述べた。この三つに東部地域と伊豆半島を加え、県内を五つに分けるとい