東京大学本郷キャンパスの赤門。日本最高峰の大学の総長選が揺れている(写真/朝日新聞社)この記事の写真をすべて見る 東京大学では五神(ごのかみ)真・総長の来年3月の任期満了に伴い、9月30日、次の総長を選ぶための、教員による大規模な選挙が予定されている。しかし、その選挙を前に、候補者の選考過程を疑問視する声が上がり、総長選考会議の議長に教員や学部長らから質問状や要望書が提出される事態にまで発展している。 【東大「ご近所さん会」とは?】 東大の総長は、3段階を経て決まる。まず、教職員を代表する178人の「代議員会」による選挙で10人以内の候補者が選ばれる。これに「経営協議会」の推薦者2人程度を加え「第1次総長候補者」が決まる。 次に、学内の教員8人と学外の経営協議会の8人で構成する「総長選考会議」が候補者のインタビューを行ったうえで、「第2次総長候補者」を3~5人に絞り込む。総長選考会議の議長