安倍晋三首相は内心、かなり「官邸主導」を意識しているのではないか。新聞はじめメディアは経産官僚が主要ポストを握った点をとらえて「経産省政権」とレッテルを貼った。しかし、これまでの展開を見ると、実は安倍自身が主導権を握っている部分が目立つ。今回は政治手法をネタにしよう。政権観察には大事なポイントだ。 自ら国会運営の環境整備に動く それは、まず国会対策である。安倍は1月11日に突然、大阪に飛んで日本維新の会の橋下徹代表代行(大阪市長)、松井一郎幹事長(大阪府知事)と会談した。 会談の後、橋下は「野党でなんでも反対、反対はやりません」と語り、政策課題ごとに柔軟に対応する姿勢を示した。松井も「予算の付け方でも産業構造の転換とか、そういう部分も方向性は同じ。国会審議はきちっとやらせてもらう」と語っている。 この発言から、会談の狙いは国会対策であったと分かる。参院のねじれ状況を念頭に、国会開会前に維新