横浜市に住む38歳の男性。敏腕の金融マンとして職場では知られていたが最近は覇気がない。彼をよく知る人に話を聞いた。 「業務中、うつろな目をする時があって、みんな心配しています。変化があったのは1年前、会社の残業ゼロ作戦が始まって数カ月が経ったころです」と話す。 「夜7時にはオフィスが消灯、それ以降の残業は上長の特別な許可が必要なので実質、できなくなりました。終電帰りが当たり前だった彼もほとんどの日は夜7時までに帰ります。最初は、2人の娘と寝る前の時間を過ごせるなど喜んでいました。週末には公園で子供と遊び『理想的なパパだと言われる』と自慢げに話していました」と続ける。 仕事も家庭も大切にするそんな彼が、なぜ変化してしまったのか。 「はっきりとは言いませんが、家庭に居場所がないようなことを話していました。『妻に使われている気がする』とも言っていました。今まで仕事一筋だったので、大きな生活の変化
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