ウーバーのトラビス・カラニック最高経営責任者(CEO)は先週、自身の右腕となる最高執行責任者(COO)を「積極的に」探していると発表した。焦るのも無理はない。同社はここ最近、次から次へとスキャンダルに見舞われているからだ。 先月には、自社のベテラン運転手と報酬をめぐり口論になったカラニックが暴言を放つ場面を捉えた映像が撮影された。また同時期には、同社の人事部が職場でのセクハラを組織的に隠蔽(いんぺい)していた疑惑が、元従業員の女性エンジニアの告発によって明るみに出た。 さらにウーバーは、グーグルから自動運転技術に関する企業秘密を盗んだとして訴えられ、裁判所から自動運転車の開発差し止めを命じられる恐れに直面している。 これに追い打ちをかけるように発覚したのが、ウーバーが内部で使用していた「グレイボール」と呼ばれるソフトウエアの存在だ。同社はこれを使い、サービス提供が禁止されているパリなどの都