低炭素建築物の認定を受けた集合住宅で、断熱材の厚さ不足など複数の施工不備が見つかった――。北九州市内の分譲マンション「シティガーデンボンジョーノ(BONJONO)」の住人8世帯9人は2023年9月29日、マンションを分譲した東宝ホーム(北九州市)などを相手取り、計8000万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地方裁判所小倉支部に起こした。 原告が訴えたのは東宝ホームの他、施工会社の赤尾組(福岡県飯塚市)、設計・監理を担った久保建築設計(北九州市)の3社。瑕疵(かし)担保責任や不法行為責任に基づき、補修工事費用や慰謝料など1戸当たり1000万円の支払いを求めている。 一方、東宝ホームは22年8月22日、自社に債務がないことを確認する裁判を福岡地裁で起こしている。18年10月に交わした売買契約に基づく瑕疵担保責任の期間を経過していることなどが理由だ。住人側が起こした裁判で争点になるとみられる。 東宝