『シェンムーII』が発売してから18年、テクノロジーの進化と密接に繋がっているゲームは常に成長し続けてきた。だが、主人公がひとつひとつのオブジェクトを手にとって、フルボイスで感想をこぼすゲームはどこにもない。メインストーリーとまったく関係のない箪笥の中身まで作り込まれ、そこから生活感が溢れ出るようなゲームは「シェンムー」だけだと思う。いや、『Gone Home』や『Life is Strange』といったゲームは近いことを成し遂げているのかもしれないが、「シェンムー」はそれをオープンワールド並みのスケールで実現してきた。 過去作と大きく異なる開発規模や予算で、鈴木裕は同じビジョンを貫き通せるのか!? それぞれ独自の設定がある数百のNPCが街を行き来し、話しかけるとフルボイスで答えてくれる。すべての店の中に入ることができ、棚に並ぶ商品からひと癖もふた癖もある店員たちまでそれぞれ設定が濃い。『