ブックマーク / number.bunshun.jp (70)

  • グッジョブ“甲子園DJ”! 「ランナー二塁、三塁ではこの曲を…」完璧な“録音応援曲”の切り替えがセンバツを盛り上げた(梅津有希子)

    新型コロナウイルスの影響で、2年ぶりの開催となった第93回選抜高等学校野球大会。10年ぶりに東海大相模が春を制し、1日閉幕した。 観客数こそ減らしているものの、アルプス席からは吹奏楽部による応援曲が流れ、ヒットが出るとファンファーレが鳴り響く。テレビで観戦していると、いつものセンバツそのものだった。 今年は吹奏楽の応援は禁止となり、日高等学校野球連盟は、事前に録音した音源を流すという初の試みにチャレンジした。基ルールは「1チーム10曲まで」「1曲あたり2~2分半」「曲をかけるのは、打順ごとまたはイニングごと」の3つ。ヒットや得点時に流すファンファーレ、チャンスの時に流す曲など、学校ごとに異なるリクエストも、「可能な限り応えたい」と事前にヒアリングした。 現地観戦していても「いつもとほとんど変わらない」 阪神甲子園球場の音響担当など各方面との調整に時間がかかったため、音源提出期限まで余裕

    グッジョブ“甲子園DJ”! 「ランナー二塁、三塁ではこの曲を…」完璧な“録音応援曲”の切り替えがセンバツを盛り上げた(梅津有希子)
  • “借り物”背番号106の衝撃デビュー なぜ巨人ファンは“不完全な”澤村拓一を9年半愛し続けたか(中溝康隆)

    「澤村の筋肉を語る、それはラーメン屋の器を語るようなものだ」 何年か前、そんなタイトルの原稿を書いたことがある。16年には37セーブで最多セーブのタイトルを獲得したクローザー。なのに、いつ何時も150キロ越えの直球や成績よりも、四球や大胸筋が話題になる男。超繁盛しているのに、スープのクオリティよりどんぶりのデザインが悪いとディスられるラーメン屋じゃないんだから。考えてみてほしい。もしも、澤村が常に3人で抑える完璧なクローザーになってしまったら、俺らはいったい何を楽しめばいいのだろう。試合中、球場の声援は減り、Twitterのタイムラインは沈黙するはずだ。 ――そんな内容のコラムである。当時『プロ野球死亡遊戯』というブログを毎日書いていたが、澤村の記事は村田修一と並んでとにかくPV数やコメント数が多かった。巨人ファンも偉大な高橋由伸や阿部慎之助には突っ込みにくい。けど、チームに加入したばか

    “借り物”背番号106の衝撃デビュー なぜ巨人ファンは“不完全な”澤村拓一を9年半愛し続けたか(中溝康隆)
  • 2020年甲子園の2大流行アイテムは、白スパイクとベージュのグラブ。(中村計)

    大阪桐蔭の白スパイク&ベージュのグラブはまさに2020年風。強い学校のスタイルは流行になるので、全国に波及しそうだ。 甲子園後の恒例企画と言えば、「ホームランバット全リスト」だが、今年の交流試合は、16試合でランニングホームランを含む3しか生まれなかった。昨年は1試合あたりちょうど1出て、トータルで48になった。今年のペースで例年通り48試合行われていたとしたら9にしかならなかった計算になる。異例の少なさだ。 分析するにはあまりにもデータが少ないので、今回は、同企画は見送ることとした。同コーナーで毎度お馴染みの野球専門店・ベースマン立川店のカリスマ店長で、「野球用具ソムリエ」の異名を持つ星徹弥さんはホームランが極端に減少した理由をこう話す。 「うちの店にくる選手に聞くと、今年は、当に練習できていなかったそうですから。ホームランが少なかったのは練習不足がいちばんでしょうね。あとは、

    2020年甲子園の2大流行アイテムは、白スパイクとベージュのグラブ。(中村計)
  • 観客5000人はどれぐらいキツい?ベルマーレ社長が語る苦悩と活路。(戸塚啓)

    新型コロナウイルスの感染状況を見れば、これまでと同じようにはできない。それは分かる。しかし、クラブの経営は大きな打撃を被っているのではないだろうか。 Jリーグは7月10日から、観客を入れて開催している。ところが、各クラブにとって必ずしも喜べる状況ではない。「5000人」の収容制限が設けられているからだ。 1万5000人収容のスタジアムであれば、1万人分の入場料収入を最初から諦めなければならない。Jリーグが開示しているクラブ経営情報によると、各クラブの営業収益の1位はスポンサー収入で、次が入場料収入である。収益の大きな柱を削られてしまっているのだ。 現場の声を聞いてみる。 湘南ベルマーレの水谷尚人代表取締役社長が、ストレートな思いを明かしてくれた。ホームタウンの人々やスポンサーとの距離が近く、ファン・サポーターとの関係も密接なこのクラブは、様々な情報を可能な限りオープンにしている。 「制限付

    観客5000人はどれぐらいキツい?ベルマーレ社長が語る苦悩と活路。(戸塚啓)
  • 鈴木みのるが語る無観客ヒール論。「前提をお前ら、忘れてねえか?」(堀江ガンツ)

    7月11日の大阪城ホール大会で、新日プロレスが観客を入れての興行を再開してから約1カ月が経過したが、いまだあの熱狂に包まれた“かつての姿”を取り戻すには至っていない。 各会場では観客数を制限し、観客は全員マスクを着用。飛沫感染防止のため、大声での声援を控えるよう、withコロナ時代の観戦マナーが推奨されている。 これによって会場の雰囲気は一変した。 プロレス興行にあって当然だった歓声や、選手の名前を連呼するコールやチャント。野次やブーイングも姿を消し、観客の意思表示は事実上、拍手や手拍子に限られるようになったのだ。そういった状況下で、いかに盛り上げることができるか。それをレスラーと観客の両方が模索しているのが現状だ。 ヒールレスラーはどう闘うべきか。 とりわけ、もっとも影響を受けているのは、いわゆるヒールレスラーである。ヒールにとって、罵声やブーイングこそが最大の声援と言われているが、手

    鈴木みのるが語る無観客ヒール論。「前提をお前ら、忘れてねえか?」(堀江ガンツ)
  • BC神奈川の秘密兵器、杉浦健二郎。「僕が独学で150kmを投げるまで」(村瀬秀信)

    生まれは神奈川の相模原。中学まで軟式野球で高校時代はバドミントン部。大学で草野球に目覚め、打てば吉田正尚、投げれば150km。左右投げ左右打ち。中央大学法学部在学中。何刀流なのかは人もわかっていない。 このコロナ禍が、我々から未だに隠しているもの――。 今季から独立BCリーグに参入した新球団“神奈川フューチャードリームス”。 そして、同球団の超秘密兵器、杉浦健二郎という異能の投手である。 「自粛になってから、チームの練習はストップしちゃいましたけど、僕は全然悲観的に捉えていませんよ。家でもストレッチはできるし、人と接触しない深夜や早朝なら公園で練習もできています。あと、僕は硬球を使うのがはじめてなので、慣れるための時間が長く取れるのは決して悪い時間じゃないかなと。はい」 硬式野球経験はほぼなし。150kmを投げて話題になった昨年11月のBCリーグ合同トライアウトが人生で硬球を投げた3度目

    BC神奈川の秘密兵器、杉浦健二郎。「僕が独学で150kmを投げるまで」(村瀬秀信)
  • 非常事態はドーピング検査もZoom!?アメリカ発の新しい手法に期待。(及川彩子)

    「ピンポーン!」 ドアを開けると、そこにはドーピング検査員、ではなく、宅配便の配達員がボックスを持って立っている。 ボックスの中身はドーピング検査のキット。送り主は米国反ドーピング機関(通称、USADA)。受け取った選手たちは、このキットを使って、自分でドーピング検査を行う。 「新型コロナウィルスの影響で、ドーピング検査の数が減少している。そのため東京五輪で違反者が増加する可能性がある」 新型コロナウィルスの感染者が増加し、外出や移動の規制が始まると、米国や英国の反ドーピング機関は上記のような懸念を表明していた。 競技会外検査(通称、抜き打ち検査)のために検査員が訪問することができない状況となり、もし訪問してもソーシャルディスタンスの6フィート(約2m)をとるのは難しく、事実上、検査は凍結された状態になった。 そんな中、米国反ドーピング機関が新たに採用したのが、「オンライン抜き打ちドーピン

    非常事態はドーピング検査もZoom!?アメリカ発の新しい手法に期待。(及川彩子)
  • 支援を断り、UberEats配達員に。フェンシング三宅諒の本音に迫った。(田中大貴)

    「今日は5時間です。新宿、半蔵門、赤坂、田町に配達して、バイト代は4688円でしたよ」 ロンドン五輪フェンシング銀メダリストの三宅諒は、このゴールデンウィーク中、新宿区、港区エリアを中心に午前、午後と自転車を走らせ、「Uber Eats」の配達員として汗を流していた。 「朝、9時~10時の1時間を午前の配達に充てて、日中は自宅内でトレーニングします。体幹トレーニングなどが中心ですね。身体の免疫力のことも考えて、午後は昼下がりの15時くらいから、また配達を始めます」 2012年、三宅は太田雄貴らとともにロンドン五輪に出場し、男子フルーレ団体で銀メダルを獲得。現在では日フェンシング界において、五輪でのメダル獲得を経験した唯一の現役選手である。 「東京五輪前の最後の国際大会が新型コロナウイルスによって中止になり、アメリカから急遽帰国することになりました。それが3月のことなので、もう2カ月くらい

    支援を断り、UberEats配達員に。フェンシング三宅諒の本音に迫った。(田中大貴)
  • スポーツの使う言葉、使わない言葉。毎日新聞校閲センターはこう考える。(中村計)

    「かっこよく言えば知の番人」と笑って話してくれた毎日新聞校閲センターの3人。右から川合寛さん、林弦さん、宮城理志さん。 Twitterで難読漢字や間違えやすい言葉のクイズを出したり、時にはフォロワーと一緒に新しい言葉使いを探るなど、校閲という世界を多くの人に紹介して人気になっている「毎日新聞校閲センター」。 スポーツの世界も日々新しい言葉が生まれる世界ですが、中には誤用のまま広がっていくものも含まれています。 言葉の番人たる「校閲さん」は、そんなスポーツ界の言葉たちをどう見ているのでしょうか。前編(https://number.bunshun.jp/articles/-/843099)に続き、お話を聞いていきます。 ※文中A=林弦さん、B=宮城理志さん、C=川合寛さん ――野球でよく迷う漢字に、ホームにかえるの「かえる」があります。「返る」なのか「還る」なのか、はたまた「帰る」なのか。

    スポーツの使う言葉、使わない言葉。毎日新聞校閲センターはこう考える。(中村計)
  • 「選手が一軍に帯同」は間違いです。毎日新聞校閲センターに聞く“誤用”。(中村計)

    新聞の校閲というと厳格な雰囲気かと思いきや、いたって人当たりの柔らかな方々が教えてくれた。右から川合寛さん、宮城理志さん、林弦さん。 Twitterで難読漢字や間違えやすい言葉のクイズを出したり、時にはフォロワーと一緒に新しい言葉使いを探るなど、校閲という世界を多くの人に紹介して人気になっている「毎日新聞校閲センター」。 スポーツの世界も日々新しい言葉が生まれる世界ですが、中には誤用のまま広がっていくものも含まれています。 言葉の番人たる「校閲さん」は、そんなスポーツ界の言葉たちをどう見ているのでしょうか。 ※文中A=林弦さん、B=宮城理志さん ――ずっと違和感があったのですが、スポーツの世界で選手が成長することを頻繁に「進化」と表現します。あまりにもオーバーではないですか。 A)恐竜など、世代をまたいだ変化という印象があるからでしょうね。でも、そこは比喩として当たり前の表現になってきて

    「選手が一軍に帯同」は間違いです。毎日新聞校閲センターに聞く“誤用”。(中村計)
  • 新型コロナウイルスと開幕延期。アメリカ野球の復元力に期待する。(芝山幹郎)

    2020年の大リーグ開幕が「少なくとも2週間」延期された。 当初は3月26日の開幕予定だったから、最速でも4月9日の開幕というわけだが、そんな安易な事態でないことはだれもが承知している。早くともメモリアル・デイ(5月の最終月曜日)のあとになるだろう、と推測する声は方々で聞かれる。 この1週間、アメリカでの新型コロナウイルスの感染者数は急激に増えた。 ブロードウェイの劇場は1カ月間の閉鎖を発表した。NBAやNHLはシーズンを中断し、MLBもオープン戦の中止を急遽決定した。 感染症学会の重鎮アンソニー・ファウチ氏が「人の集まる機会を、できる限り少なくしてほしい」という談話を発表したのも大きい。MLBとしても反論の余地はなかった。 第一次世界大戦より死者が多かったスペイン風邪。 アメリカ野球がパンデミックの脅威にさらされたのは、これが初めてではない。1918年から19年にかけて、スペイン風邪が世

    新型コロナウイルスと開幕延期。アメリカ野球の復元力に期待する。(芝山幹郎)
  • 新根室プロレスが今年で解散を発表。パンダと追ったサムソン宮本の「夢」。(堀江ガンツ)

    「今年いっぱいで、新根室プロレスを解散いたします!」 9月14日、北海道根室市の三吉神社で行われた社会人アマチュアプロレス団体「新根室プロレス」のエンディングで、同団体の代表を務めるサムソン宮から、衝撃的な発表がされた。 毎年9月に地元の三吉神社例大祭で行われるプロレス大会は、13年前に新根室が旗揚げ戦を行ったイベントであり、2年前には今や全国的な人気者となった“身長3mの着ぐるみレスラー”アンドレザ・ジャイアントパンダのデビューの舞台にもなった、新根室プロレス年間最大のビッグマッチ。 今年も、1980〜90年代に新日プロレスで数々の名レスラーをコールした“レジェンドリングアナウンサー”の田中ケロをスペシャルゲストに迎えて、地元根室市民だけでなく、道内外から500人以上の観衆が神社の境内に集まる大盛況の中で開催された。 マイクを握ったサムソンの口から……。 メインイベントでは、アンドレ

    新根室プロレスが今年で解散を発表。パンダと追ったサムソン宮本の「夢」。(堀江ガンツ)
  • 経済的理由で辞める選手を減らせ。仙台大が“クラファン”で天皇杯遠征。(平野貴也)

    クラウドファンディングによる遠征費獲得は、地方チームの先進的改革の一手に過ぎない。 7月10日に行われた天皇杯JFA第99回全日サッカー選手権大会の2回戦で、仙台大学(宮城県代表)は横浜FC(J2)に挑んだが、1-2の逆転で敗れた。 天皇杯は、アマチュアとプロが垣根なく参加して日一のタイトルを争うトーナメント戦。その1つの魅力が、格上を撃破する「ジャイアントキリング(巨人倒し)」だ。特にJクラブとの対戦は、アマチュアチームにとって大きな挑戦になる。 仙台大は、MF松尾佑介(4年、浦和ユース出身)が来季から横浜FCに加入することが内定しているが、他選手にとっては、将来のJクラブ入りをかけて自分の力や可能性をアピールできる機会でもあり、気合いは十分。 鋭い動き出しで再三チャンスを作り出した嵯峨理久(3年、青森山田高出身)は「プロになりたいという意思でしかサッカーをしていない。天皇杯は、自分

    経済的理由で辞める選手を減らせ。仙台大が“クラファン”で天皇杯遠征。(平野貴也)
  • 就活は新日本プロレス株式会社へ!棚橋弘至が「欲しい人材」とは?(原悦生)

    後楽園ホールには就活スーツ姿の学生が約500人きちんと座っていた。いつもの風景とは明らかに違う。 3月18日、2020年3月卒業見込みの学生らに対する新日プロレスの新卒採用会社説明会が行われた。 新日プロレスは現在「ニュージャパンカップ」のシリーズ中(決勝戦は3月24日、アオーレ長岡)で、前夜もここ後楽園で試合が行われていた。そしてフロアにはリングがそのまま残されていた。 メイ社長が新日プロレスにやって来て10カ月になる。ゲーム会社「ブシロード」の創設者である木谷高明氏に請われての就任だった。オランダ人だが、人生の半分を欧米の企業で働いてきた。これまでにハイネケン、サンスター、日コカ・コーラ、タカラトミーなど多くの会社で手腕を振るってきた。 手慣れた感じでプレゼンテーションは進んだ。 女性が働きやすく、外国人社員も多い。 メイ社長は新日プロレスを「意外なほどちゃんとした会社だ」と

    就活は新日本プロレス株式会社へ!棚橋弘至が「欲しい人材」とは?(原悦生)
  • 技術屋・中村剛也の見事な復活劇。「振り遅れるなら強制的に……」 - プロ野球 - Number Web - ナンバー

    おそらく技術屋なのだと思う。 10年ぶりにパ・リーグを制覇した西武のホームランアーチスト中村剛也のことだ。 「一番大事なのは身体ですかね。身体が動けば、技術も心も安定すると思っています」 朴訥とした語り口は昔から変わらないが、彼の懐になかなか入っていけないのは、他人が簡単に踏みこめない深い野球観があるからだろう。 その昔、中村の恩師である大阪桐蔭の西谷浩一監督に「アーチスト論」を語ってもらったことがある。当時最大の注目を集めていた中田翔(日ハム)を中心に、大阪桐蔭OBの関係性を解説してもらったのだ。 「ボールを飛ばすという意味でのパワーだったら中田が一番です。でも、技術は断然(中村)剛也です。ああいう体型しているから力だけに思われますけど、剛也の技術は相当に高かったですよ。中学時代から変化球を狙って打ちに行っていましたからね。 分かりやすく言うと、例えば中田は相手投手の力に対して力でまと

    技術屋・中村剛也の見事な復活劇。「振り遅れるなら強制的に……」 - プロ野球 - Number Web - ナンバー
  • 野球好きなら絶対に栃木に行くべし!村田修一の元気プレーを観戦する幸福。(中溝康隆)

    「俺はもう28だ。背伸びなしで30が見えてくる。30は男が動かなくなる理由になる」 現在TVドラマも放送されている、文具メーカー営業マンを描いた名作漫画『宮から君へ』の台詞である。 気が付けば自分も30代後半に差し掛かり、最近この言葉を思い出すことが多くなった。とにかくあらゆる職業の忙しさは30~40代がピークだろう。社会人としてそれなりの経験をして責任も背負い、まだ多少の身体の無理もきく。ただ、それと比例してプライベートの時間が取れなくなってくる。 大げさではなく、昨年のプロ野球死亡遊戯は日の野球ライターで最も多い連載数を回していたと思う。 寝て起きて書きまくって、原稿が終わったらまた数時間後には次の締切が待っている……。 あぁたまにはのんびりひとり旅にでも行きたいなぁ。 そんな日常の唯一の息抜きはもちろん個室ヨガ……じゃなくて、連載『ぶら野球』だった。 昨シーズンは8カ月にわたり

    野球好きなら絶対に栃木に行くべし!村田修一の元気プレーを観戦する幸福。(中溝康隆)
  • 『サウスポー』『狙いうち』は飽きた!?甲子園がどよめいた近江の新応援とは。(梅津有希子)

    連日熱戦が繰り広げられているセンバツ。3回戦で惜しくも敗退した、近江(滋賀)の応援が話題だ。吹奏楽やマーチングにも力を入れる同校吹奏楽部と野球部が一体となって作り上げた、まったく新しい応援を“高校野球ブラバン応援研究家”の梅津有希子(元吹奏楽部)が掘り下げる。 第90回記念選抜高校野球大会6日目、松山聖陵vs.近江戦。鮮やかな“近江ブルー”に染まった三塁側のアルプススタンドから流れてきたのは、ファレル・ウィリアムズの『Happy』やオフスプリングの『Pretty Fly』など、高校野球では珍しい洋楽の応援曲だ。 高校野球の応援曲といえば、『サウスポー』や『狙いうち』などの懐メロや、『ルパン三世のテーマ』『宇宙戦艦ヤマト』などのアニメソング、『アフリカン・シンフォニー』あたりが定番で、実に多くの学校が演奏する。天理や龍谷大平安、智辯学園など、オリジナル曲を持つ学校もあるが、全国的に見ると、前

    『サウスポー』『狙いうち』は飽きた!?甲子園がどよめいた近江の新応援とは。(梅津有希子)
  • イチローも打席で意識する“利き目”。オリ伊藤光の目に起こった変化とは。(米虫紀子)

    普段の生活では意識しない「利き目」だが、実は多くの場面で人の動きに影響を与えている。アスリートならばなおさらだ。 「早くシーズンが始まってほしいですね」 昨年12月の契約更改後の記者会見で、伊藤光は言った。はやくも開幕が待ち遠しくなるほど、コンディションに手応えを感じていた。 2017年の伊藤は、103試合に出場した。'16年の80試合から増加し、オリックスの捕手の中では最多だが、シーズン序盤はサードやファーストでの起用も多かった。打撃力を買われての起用だったが、昨年はその打撃が打率.189と不調に終わった。 シーズン中、伊藤は打席で違和感を感じていたと言う。 「構える時に知らないうちに体が開いていたり、スイングしても、来なら届いているはずなのに、当たるはずなのに、なんだろな? ということが多かった。変化球が抜けてきたボールがすごく怖く見えたり、ボールが一瞬消えるみたいな感じもありました

    イチローも打席で意識する“利き目”。オリ伊藤光の目に起こった変化とは。(米虫紀子)
  • アラフォーの星野仙一は強烈だった。「巨人軍と面白く戦う」という奔放。(中溝康隆)

    子どもの頃、テレビの中の星野仙一が怖かった。 約30年前、中日監督に就任したばかりの若き“燃える男”はまるで過激なプロレスラーのようだった。派手に喜び、全身で怒り、乱闘時には血相を変えてベンチを飛び出し、オーバーアクションで巨人の王貞治監督に向かって「ゴチャゴチャ言わんと、誰が一番強いか決めたらええんや!」的に拳を突き出す。あの暴れん坊のクロマティでさえ、自著で「あいつは狂ってる」と恐れた闘将の姿。 ここ1週間、現役時代から青年解説者、第1期中日、第2期中日、阪神、楽天とそれぞれの監督時代の星野を時系列順に読んでみたが、圧倒的に面白いのは'80年代に出版されたものだ。 まだ野球界の大御所ではなく、生意気なアラフォー星野仙一にはこれから成り上がっていくもの特有の輝きと勢いがあった。現役引退後はNHK『サンデースポーツスペシャル』のキャスターを務め、CMや講演に引っ張りだこで年間3億円以上を

    アラフォーの星野仙一は強烈だった。「巨人軍と面白く戦う」という奔放。(中溝康隆)
  • お金や地位より旅を選ぶゴルファー。川村昌弘「シードがない方が……」(桂川洋一)

    時は12月25日、深夜の羽田空港。 クリスマスが終わりに近づいた国際線ターミナルの到着口に、川村昌弘の姿があった。 24歳の彼は世界を巡る旅人ゴルファー。2017年は日ツアーだけでなく、アジアンツアー、欧州ツアーも掛け持ちした。年明けのシンガポール遠征に始まり、締めくくりは12月の4週間にわたる海外遠征。最後にインドの大会に出場し、コルカタからタイ・バンコクをを経由してこの晩に帰国した。 「今年は18カ国で35試合に出ました。もう、お腹いっぱい」 終盤戦は首痛に悩まされ、肉体的にも精神的にも疲労困憊。それでも、充実感に満ちた顔だ。 中学生の時、遠征で行ったスイスのジュニア大会でアルプスの美しさに心を打たれて以来、川村は独自の夢を描くようになった。学生時代にナショナルチームの常連選手として将来を嘱望されながら、「ゴルフで何カ国に行けるだろうか」という、4大メジャーのタイトルを目指す世界中の

    お金や地位より旅を選ぶゴルファー。川村昌弘「シードがない方が……」(桂川洋一)