80年代半ば以降、いじめ、不登校、学級崩壊、高校中退、それに子どもをめぐるさまざまな暴力事件など、「今までの教育」がこれらの問題を生みだしてきたという見方が定着した。さらには、大蔵省や警察のキャリアと呼ばれる上級官僚や金融機関のトップが不祥事を起こすと、そうした「エリート」を生み出してきた「今までの教育」が問題視されたりもした。そして、学校や家庭や社会の問題の一因として、「今までの教育」が時代の変化に合わなくなっていることがたびたび指摘されてきた。 しかも、情報化が急速に進展する時代には、知識は急速に陳腐化する。生涯学習の時代でもある。そうした時代には、「自ら学び、自ら考える力」が必要であり、これまでの「知識の詰め込み」教育では対応できないといった意見も根強く、幅広く受け入れられている。 そして、結論として、「今の教育は制度疲労を起こしている」、だから「教育を改革しなければならない」となる