大手牛丼チェーンの2009年度決算の優勝劣敗が鮮明となっている。「松屋」を運営する松屋フーズが10日発表した10年3月期決算は、最終利益が前期比38・7%増の10億円を確保。「すき家」のゼンショーも同期の予想を上方修正しており、最終利益が6割増の39億円となる見込み。これに対し、吉野家ホールディングスの10年2月期決算は最終赤字が過去最悪の89億円に上った。 松屋とすき家が値下げで来店客を増やす一方で、価格を据え置かざるを得なかった吉野家は、顧客流出が止まらなかった。 松屋は、昨年12月から牛めし並盛りを320円に値下げし、すき家は牛丼並盛りを業界最安値の280円に引き下げた。これに対し、吉野家は380円に据え置き、すき家と100円もの価格差が付き、苦戦を強いられた。 松屋の売上高は前期と同じ624億円、本業のもうけを示す営業利益は6・6%増の25億円だった。値下げで来店客数が1・5