ブックマーク / wezz-y.com (145)

  • 銃乱射事件をサバイバルした高校生エマ・ゴンザレス、全米が注目するスター活動家に - wezzy|ウェジー

    2018.03.15 12:45 銃乱射事件をサバイバルした高校生エマ・ゴンザレス、全米が注目するスター活動家に 2月14日、ヴァレンタインズ・デイの午後。アメリカ・フロリダ州のマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で乱射事件が起きた。同校を退学となった19歳の元生徒がAR-15と呼ばれるアサルト・ライフル(*)を乱射し、生徒14人と教職員3人の計17人が死亡、17人が負傷した。亡くなった生徒の半数は日の高校1年生にあたる9年生で、まだ14歳だった(**)。また、負傷者の中には予断を許さない重傷者も含まれている。 アメリカでは銃の乱射事件が延々と繰り返されており、教会、映画館、職場などさまざまな場所で起こっている。学校での乱射は犠牲者の年齢が若いことからとくに悲惨に感じるが、わけても2012年に起こったサンディフック小学校での乱射では20人もの6/7歳児が殺され、全米に大きな衝撃を与え

    銃乱射事件をサバイバルした高校生エマ・ゴンザレス、全米が注目するスター活動家に - wezzy|ウェジー
  • 「フリースタイルダンジョン」でシーンのミソジニーを喝破したラッパー・椿の“人生を使ったカウンター” - wezzy|ウェジー

    2018.03.14 14:15 「フリースタイルダンジョン」でシーンのミソジニーを喝破したラッパー・椿の“人生を使ったカウンター” それは二月六日の出来事だった。 「下とかじゃない上とかじゃない 見せつけるジェンダーレス 大事なのは変化です 不可能と言われた青いバラだってできたように 私はやってやる」 テレビ朝日系のMCバトル番組『フリースタイルダンジョン』に出演した一人のラッパーが、モンスター・呂布カルマと対戦し、HIPHOPシーンのミソジニーを糾弾したのだ。 彼女の名は椿、福岡出身の26歳である。LIBRA主催のMCバトルの全国大会・ULTIMATE MC BATTLE(以下UMB)に女性初の戦出場を果たし、女性限定MCバトル・CINDERELLA MC BATTLEの第二回大会では優勝、2017年末には1stアルバム『美咲紫』を発表するなど、10年のキャリアの中で着実に実績を重ね

    「フリースタイルダンジョン」でシーンのミソジニーを喝破したラッパー・椿の“人生を使ったカウンター” - wezzy|ウェジー
  • 不健康でなにが悪い! フェミニズムにおける健康信仰 - wezzy|ウェジー

    健康はみんなの願い みなさんは健康でいたいですか? 私は健康でいたいですし、無病息災が一番大事という方も多いと思います。たいがいの人は、痛いのや苦しいのはイヤですし、家族や友人に病気をしないで欲しいと思うのは優しい心遣いです。 時として、健康こそ美の理想だというような主張がなされることもあります。フェミニズムの文脈においても、健康で生き生きした女性のイメージが理想のように語られることがあります。しかしながらひとりひとりの市民が自分の健康を願ったり、医療制度や公衆衛生の改善のために活動したりすることと、健康な人間こそ理想であるというイメージを流通させることの間には少々、違いがあります。今回の記事では、私がフェミニズム批評、とくにアメリカ系のフェミニズム批評を読んでいてたまにひっかかる、「健康信仰」とでも言うようなものについて書いてみたいと思います。 反バックラッシュと健康志向 スーザン・ファ

    不健康でなにが悪い! フェミニズムにおける健康信仰 - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2018/03/11
    今回の連載は、とくにアメリカ系のフェミニスト批評にたまに見られる、健康な女性こそ美しい!みたいな健康信仰に対する違和感について書きました。
  • 男性に自由を奪われた「籠の鳥」~チャイコフスキー『白鳥の湖』と森鴎外『雁』 - wezzy|ウェジー

    皆さん、バレエはお好きですか? バレエといえばフワフワのチュチュを履いた美女と、王子様のような美男が人間離れした動きで踊るところを想像する人もいるかもしれません。チケットが高いので舞台で見る人はあまりいないかもしれませんが、なんとなくキラキラしたイメージがあると思います。実際にライヴで見てみると、演出にもよりますが男女ともに凄い筋肉で意外にエネルギッシュだったりもしつつ、それでもロマンチックな夢の世界ではあります。今日はチャイコフスキーの『白鳥の湖』にどういうわけだか森鷗外をからめつつ、バレエについてちょっとした小咄をしようと思います。 バレエの功罪 バレエは、性差別的なところが鼻につくと言われることがあります。愛に殉じる可憐な女性の話が多く、とても異性愛中心的です。女性キャラクターは男性の勝手な理想や欲望を体現するような存在で、清らかで純粋な美女か、ちょっと頭の良い場合は悪巧みに熱心なフ

    男性に自由を奪われた「籠の鳥」~チャイコフスキー『白鳥の湖』と森鴎外『雁』 - wezzy|ウェジー
  • マドンナは本当にセクシーなのか~おっと、セックスの話はダメだなんて知らなかった - wezzy|ウェジー

    2018.02.10 09:15 マドンナは当にセクシーなのか~おっと、セックスの話はダメだなんて知らなかった 私たちの姐さん、マドンナ 常々、女性ミュージシャンを「姐さん」と呼ぶのはちょっとダサいことも多いと思っているのですが、世の中にはどうしても姐さんと呼びたくなる方もおられます。私の場合、それはマドンナです。たぶん、マドンナだけはどうしても姐さんと呼ばざるを得ないという方はけっこうおられると思います。 姐さんというのは、時代劇などでヤクザが女親分を呼んだり、芸者衆が先輩を呼んだりする時によく使われるような言葉です。「姉さん」はきょうだいのうち年上の女性を指す言葉ですが、「姐さん」は実際に血がつながっていない擬似家族的な集団でリーダーになる女性を指すようです。つまり、人望や才能があって、メンバーから慕われつつグループににらみを利かせ、世間的にはちょっと堅気でないような稼業もこなす女性

    マドンナは本当にセクシーなのか~おっと、セックスの話はダメだなんて知らなかった - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2018/02/12
    今回の連載では、マドンナが『セックス』とか『エロティカ』、『ベッドタイム・ストーリーズ』を作ってた頃のことを書きました。
  • 男性はお姫様がお好き?~映画に見る男性のプリンセス願望 - wezzy|ウェジー

    今回はプリンセスに対する男性の憧れについて書いてみたいと思います。プリンセスといえば女の子の夢……なので、「男性のプリンセス願望とは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。映画の話を絡めながら、これについて分析していきます。 プリンセスの謎 ディズニープリンセスからダイアナ妃のような実在の女性まで、キラキラのドレスやティアラを身につけたプリンセス(英語では王女と王子妃の両方を指します)に憧れる女の子はたくさんいます。一方、プリンセス願望は階級や容姿に関する偏見を子どもに植え付けかねないという不安を抱いている保護者もいます。例えばペギー・オレンスタイン『プリンセス願望には危険がいっぱい』(日向やよい訳、東洋経済新報社、2012)はこうしたプリンセス願望を批判するです。このによると、ディズニーなどの企業は女の子のプリンセスへの憧れを刺激して利益を得ていますが、こうした風潮のせいで女の子は小さい

    男性はお姫様がお好き?~映画に見る男性のプリンセス願望 - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2018/01/16
    前作『キングスマン』の時に連載でエグジーのプリンセス好きについて書いたんだけど、今作はそれがどんどん行くとこまで行ってたな。
  • 広辞苑にLGBTが登場。しかし、内容がおかしい。 - wezzy|ウェジー

    10年ぶりに改訂された「広辞苑」の第7版が1月12日に発売された。この新しい「広辞苑」は、第6版の刊行後に定着した言葉として、約1万項目を新たに追加したもので、「ブラック企業」や「安全神話」のほかに「LGBT」が初めて登場したことが報じられている。 こりゃあやったね! と、LGBT界隈では歓迎の声がわきあがった。さらに、今回の改訂にあたって、岩波書店の岡厚社長は「自分だけが苦しんでいると思っていることが、言葉を獲得することによって多くの人々と共通する問題であることが分かる。それが人を楽にし、自由にする」ともコメント。なんとも喜ばしいニュースではないか、と思いきや、実は肝心の内容がまちがっていた(!)。 新広辞苑におけるLGBTの記述は、こう書かれている。 レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字。多数派とは異なる性的指向を持つ人々。GLBT LGBTとは、性的指向にお

    広辞苑にLGBTが登場。しかし、内容がおかしい。 - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2018/01/15
    私はアンチ広辞苑なので使用しないんですが、「トランスジェンダー」の語釈はどうなってるんだろう。
  • いつまでもポリコレと言ってれば済むと思うなよ!~映画のキャスティングと人種や性別 - wezzy|ウェジー

    2018.01.10 15:30 いつまでもポリコレと言ってれば済むと思うなよ!~映画のキャスティングと人種や性別 このところ、ハリウッド映画では以前よりもいろいろな人種の役者を起用したり、女性を増やしたりするキャスティングが盛んです。例えば『スター・ウォーズ』新シリーズやマーベル・シネマティック・ユニバースの新作では、女性や非白人の登場人物が増えています。そしてそうした映画が公開されるたびに起こるのが、「ポリコレ」的配役だという感想です。 このような文脈で「ポリコレ」という言葉が使われる場合、おそらくキャスティングする側に何らかの「配慮」が働いているという考えが背後にあることが多いかと思います。つまり、何も「配慮」せずに配役を行った場合、プロデューサーや監督はほぼ全員を白人にし、男性をメインに据え、男女問わず容姿の良い役者で揃えるという想定があるでしょう。そこに「ポリコレ的配慮」を入れる

    いつまでもポリコレと言ってれば済むと思うなよ!~映画のキャスティングと人種や性別 - wezzy|ウェジー
  • 女性を殴り、腹を切り裂くドラマを「ポリコレ棒」でぶん殴らない理由『ウエストワールド』 - wezzy|ウェジー

    2017.01.23 10:00 女性を殴り、腹を切り裂くドラマを「ポリコレ棒」でぶん殴らない理由『ウエストワールド』 昨年トランプが大統領選で勝利をおさめたのを契機に「ポリコレ疲れ」という言葉が日でも口にされるようになった。排他的、差別的表現批判に反発する物言いが目立つようになり、自分の好む創作物が女性や子供、マイノリティの権利を侵害していると批判される煩わしさを「ポリコレ棒でぶん殴られる」という言葉で表現する人が現れ始めた。どうやら彼らは自分たちこそが“被害者”であると認識しているようだ。少女を性的オブジェのように扱う表現をしても、それは架空のキャラクターに対して行われるものでそもそも「被害者はいない」、果ては「実際にある現実を描いているだけだ」と彼らは主張する。そんな人たちを見ていると私は現在アメリカHBOで制作・放送され大絶賛されているドラマ『ウエストワールド』をいやおうなく連想

    女性を殴り、腹を切り裂くドラマを「ポリコレ棒」でぶん殴らない理由『ウエストワールド』 - wezzy|ウェジー
  • フェミニストにもクリスマスは来るの? クリスマスコンテンツあれこれ - wezzy|ウェジー

    今回の連載では、季節にあわせてクリスマスのコンテンツをいろいろとりあげてみようと思います。 実を言うとクリスマスは我々ヨーロッパ研究者が活気づく時期です。イエス・キリストは12月25日に生まれたのではないという説があるとか、幼子イエスにプレゼントを持ってきた東方の三博士というのはどういう人だったのかとか、歴史や文学の小ネタで盛り上がります。 一方、フェミニストにとってクリスマスはとくに盛り上がる季節ではありません。キリスト教徒でもないのにクリスマスを祝うのは信仰をバカにしているような気もしますし、クリスマスばかり騒ぐと、クリスマスではなくユダヤの祭ハヌカを祝うユダヤ教徒の子どもが仲間外れになってかわいそうです(アダム・サンドラーが「ハヌカ・ソング」でそういう子を励ましていますね)。 さらに最近のクリスマスはひどく商業化されており、カップル文化中心的、異性愛中心主義的で、信仰とか魂のことを考

    フェミニストにもクリスマスは来るの? クリスマスコンテンツあれこれ - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2017/12/11
    へんなクリスマスソングと、去年話題になったM&Sのクリスマスの広告を紹介しました。/ちょっと誤字があったので直して頂きました。
  • お砂糖とスパイスと爆発的な何か - wezzy|ウェジー

    月別アーカイブ 202310月09月08月07月06月05月04月03月02月01月202212月11月10月09月08月07月06月05月04月03月02月01月202112月11月10月09月08月07月06月05月04月03月02月01月202012月11月10月09月08月07月06月05月04月03月02月01月201912月11月10月09月08月07月06月05月04月03月02月01月201812月11月10月09月08月07月06月05月04月03月02月01月201712月11月10月09月08月07月06月05月04月03月02月01月201612月11月10月09月08月07月06月05月04月03月02月01月201512月11月10月09月08月07月06月05月04月03月02月01月201412月11月10月09月08月07月06月04月03月02月01月2

    お砂糖とスパイスと爆発的な何か - wezzy|ウェジー
  • キモくて金のないおっさんの文学論~『二十日鼠と人間』と『ワーニャ伯父さん』 - wezzy|ウェジー

    少し前にインターネットを騒がせていた言葉に「キモくて金のないおっさん」というものがあります。これは社会的弱者であるが権利運動とか救済の対象として想定されていない男性を指す俗語です。 このおっさんたちはどうやら非常に社会的、経済的に苦しい状況に置かれている一方で、マイノリティとして見えづらいため女性とか少数民族、セクシュアルマイノリティ、障害者などに比べると自己主張しづらい状況に置かれているそうです。「キモくて金のないおっさん」については、こうした不可視化、つまり存在が認識されていないことが問題だと考えている人が多いようです。 しかしながら、私の見るところ、文学史上にはあまたのキモくて金のないおっさんが登場します。そこで今回は私が個人的にキモくて金のないおっさん文学の名作だと思っている、ジョン・スタインベックの『二十日鼠と人間』と、アントン・チェーホフ『ワーニャ伯父さん』をとりあげ、古典がど

    キモくて金のないおっさんの文学論~『二十日鼠と人間』と『ワーニャ伯父さん』 - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2017/11/11
    今回の連載です。所謂「キモくて金のないおっさん」を真面目に文学史に位置づけられないかということを考えてみました。
  • 『奥様は、取り扱い注意』『監獄のお姫さま』……「フェミニズム的な話は世間に受けない」はウソ - wezzy|ウェジー

    2017.11.03 20:00 『奥様は、取り扱い注意』『監獄のお姫さま』……「フェミニズム的な話は世間に受けない」はウソ wezzyやTwitterなどを見ていると、フェミニズムの話題はここ数年でどんどん聞かれるようになったと感じるのですが、そんな空気をまったく感じていない人も多いと聞きます。 先日も、ある女性編集者が会社でフェミニズムについてのの企画をにおわせたところ、そんなものが受ける土壌はないと一蹴されたとか。新しい話題を取り上げていこうという出版社がそうだったら、ほかの会社ではもっと風当りは強いのではないでしょうか。 ところが、テレビドラマの世界では、特にこの秋からのクールでは、フェミニズムを感じる作品でいっぱいです。これはどういうことなのでしょうか。 もちろん、これまでにもフェミニズムやジェンダーへの問題意識が描かれた作品はたくさんありました。例えば、『問題のあるレストラン

    『奥様は、取り扱い注意』『監獄のお姫さま』……「フェミニズム的な話は世間に受けない」はウソ - wezzy|ウェジー
  • 世紀末の悪女? 自己実現のため戦うヒロイン? ゲイのアイコン?~オスカー・ワイルドの『サロメ』 - wezzy|ウェジー

    2017.10.10 15:00 世紀末の悪女? 自己実現のため戦うヒロイン? ゲイのアイコン?~オスカー・ワイルドの『サロメ』 他の男はみんないやらしい。でもあなたは美しかった!(オスカー・ワイルド『サロメ』1028–1029行) 上の引用はオスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』のヒロインの台詞です。聖書を元にしたこの作品は、若きユダヤの王女サロメの激しくも残酷な恋を描くものです。サロメがヴェールを脱いで裸になる「7つのヴェールの踊り」があまりにも有名ですが、実はこのお芝居は人によってほとんど解釈が正反対になり、フェミニスト的なのか性差別的なのかについてずいぶん議論が行われている、なかなか難しい作品です。今回の連載ではこの『サロメ』について書きたいと思います。 ※この記事の『サロメ』からの引用は全てOscar Wilde, The Importance of Being Earnest an

    世紀末の悪女? 自己実現のため戦うヒロイン? ゲイのアイコン?~オスカー・ワイルドの『サロメ』 - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2017/10/11
    今回の連載ではオスカー・ワイルドの『サロメ』が、ジェンダーやセクシュアリティの観点からさまざまな正反対とも言える解釈を引き出していることについて書きました。
  • 隠れたるレズビアンと生殖~『わたしを離さないで』 - wezzy|ウェジー

    今日はイギリスの作家カズオ・イシグロが2005年に発表した小説『わたしを離さないで』(Never Let Me Go) をとりあげようと思います。この小説は2010年には映画化もされました。日でも2014年に蜷川幸雄の演出で舞台化されており、現在、TBSで舞台を日に移したテレビドラマが放送中です。今日の記事は小説についてのネタバレを含みますので、もしドラマを見ている人がいたらお気をつけください。 なお、この論考では、基的に引用については原書はKazuo Ishiguro, Never Let Me Go, 2005, Faber and Faber, 2006、日語訳についてはカズオ・イシグロ『わたしを離さないで』土屋正雄訳(早川書房、2016)に拠っています。 『わたしを離さないで』における情報の開示 『わたしを離さないで』は20世紀後半のイギリスで展開しますが、現実の歴史よりも

    隠れたるレズビアンと生殖~『わたしを離さないで』 - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2017/10/05
    以前書いたカズオ・イシグロ作『わたしを話さないで』の分析です。情報を小出しにして読者を不安にさせる作風がよく出ている作品だと思います。
  • 月経血は「きれい」なのか? 透明化した生理と、女性の生きづらさの関係/『生理用品の社会史』田中ひかる氏インタビュー後篇 - wezzy|ウェジー

    >前篇:女性の生理は、女性のものではなかった。それによって私たちが失ったもの 『生理用品の社会史:タブーから一大ビジネスへ』(ミネルヴァ書房)は、1961年に誕生した国内初の使い捨てナプキンが、いかに女性を生理のわずらわしさから解放し、社会進出するのを後押ししたかをつぶさに追った痛快な1冊である。生理用品の歴史をひも解くと、社会が生理をどう捉えていたか=生理観が見えてくる。それはすなわち、女性観でもある。 しかし近年、経血をナプキンに出さずに尿のようにトイレでまとめて排泄する「経血コントロール」を推奨する、あるいは市販の使い捨てナプキンを「身体に害がある」と批判し布ナプキンの使用にこだわる……そんな“子宮系女子”の存在が確認されている。まるで時代を逆行するかのような流れを、同書の著者、田中ひかるさんはどう見ているのか? 田中ひかるさん(以下、田中)「布ナプキンを過剰に推奨する人たちには経血

    月経血は「きれい」なのか? 透明化した生理と、女性の生きづらさの関係/『生理用品の社会史』田中ひかる氏インタビュー後篇 - wezzy|ウェジー
  • 女性の生理は、女性のものではなかった。それによって私たちが失ったもの/『生理用品の社会史』田中ひかる氏インタビュー前篇 - wezzy|ウェジー

    2016.07.16 13:00 女性の生理は、女性のものではなかった。それによって私たちが失ったもの/『生理用品の社会史』田中ひかる氏インタビュー前篇 毎月、当たり前のように使っては捨てている生理用ナプキン。いまでこそ私たちは、生理中でも白いタイトなパンツを履いて外出できるし、シーツが血で染まる心配をせず眠ることができる。しかし、約半世紀前まではそれが「当たり前」ではなかった。 田中ひかる著『生理用品の社会史:タブーから一大ビジネスへ』(ミネルヴァ書房)には、日人女性の生理における、まさに暗黒の時代が記されている。生理中の女性は、家族と一緒に事をとらせてもらえない、あるいは強制的に村はずれにある小屋に押し込められる地域があった。「女性の生理は不浄である」とみなされていたため生理用品が発達せず、脱脂綿を当てたり、紙を膣内に詰めたり、独自に工夫する人が多かった。当然、経血が漏れたり脱脂綿

    女性の生理は、女性のものではなかった。それによって私たちが失ったもの/『生理用品の社会史』田中ひかる氏インタビュー前篇 - wezzy|ウェジー
  • 「いつまでも幸せに暮らしました」幻想には危険がいっぱい~おとぎ話とヒップホップにおける永遠の愛 - wezzy|ウェジー

    2017.09.11 09:00 「いつまでも幸せに暮らしました」幻想には危険がいっぱい~おとぎ話とヒップホップにおける永遠の愛 セレブの離婚ゴシップから来る気づき 今回の記事では「いつまでも幸せに暮らしました」幻想、つまり愛し合う男女のカップルが末永く一緒に暮らすことが幸せなんだ、というファンタジーについて考えたいと思います。 今年の8月10日、アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットの離婚手続きが保留になっているというゴシップが入ってきました。この噂にそんなに信憑性があるとは思えないのですが、去年の9月にこの二人が離婚手続きの開始を発表した時は、びっくりしたファンが多かったと思います。 実は私はアンジーとブラピが離婚すると聞いてすごく驚いた……のですが、そんなことで驚く自分自身にもかなり驚きました。私は普段ゴシップを追いかけているわけではなく、ブラピとマリオン・コティヤールが不倫して

    「いつまでも幸せに暮らしました」幻想には危険がいっぱい~おとぎ話とヒップホップにおける永遠の愛 - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2017/09/12
    今回の連載はブランジェリーナやヒップホップや『ベイビー・ドライバー』をネタに、「いつまでも幸せに暮らしました」幻想のことを書きました。
  • セレブのフェミニスト宣言は、ショービズを成立させる女性蔑視を変えることはできるのか “炎上セレブ”テイラー・スウィフトのしたたかさと危険性 - wezzy|ウェジー

    2016.08.13 13:00 セレブのフェミニスト宣言は、ショービズを成立させる女性蔑視を変えることはできるのか “炎上セレブ”テイラー・スウィフトのしたたかさと危険性 「私が世間から見られている視点は、社会が母親を、娘を、妹を、を、女友だちを、女性の仕事仲間を見る視点のサンプルです。この女性のモノ化と詮索は不合理で人の心を不安に陥らせます」 ジェニファー・アニストンは90年代大ヒットドラマシリーズ『フレンズ』の主演により一躍人気を得、アメリカン・スウィートハート、A Girl Next Door(隣の可愛い女の子)の地位を獲得した女優だ。当時、映画界でのその地位はジュリア・ロバーツが占めていたのだが、ジュリアが庶民的ながらもプライド高くじゃじゃ馬的イメージがある一方、ジェン(ジェニファーの愛称)はドラマでの役柄そのままに、美人なのにおっとりしていてどこかとぼけている受容的なイメージ

    セレブのフェミニスト宣言は、ショービズを成立させる女性蔑視を変えることはできるのか “炎上セレブ”テイラー・スウィフトのしたたかさと危険性 - wezzy|ウェジー
  • 「在日外国人の問題は対岸の火事」平然と差別発言を垂れ流した芥川賞選考委員の文学性 - wezzy|ウェジー

    第157回芥川賞は、この春に文學界新人賞を受賞した沼田真佑「影裏」に決定した。毎回、芥川賞選考会後には、受賞作をより積極的に推した選考委員が会見を開いて選考経過を述べるのが慣例になっているが、今回会見した高樹のぶ子委員が「大変な対立、ほとんどケンカ状態で。かなり長く選考委員をやっていますが、当に疲れ切って……」(FNNニュース)と発言していたこともあり、どのような議論が巻き起こったのか、「文藝春秋」誌に掲載される芥川賞選評を待ち構えていた。 結果、一人の選考委員の、議論以前の選評を読んでうなだれることになった。宮輝選考委員による、候補作の一つ、温又柔「真ん中の子どもたち」に対する選評である。台湾・台北に生まれ、3歳の頃から日で過ごし、台湾語混じりの中国語を話す親のもとで育った著者が記した、言語の越境を問う小説。宮は選評にこのように書いた。 ************** 「これは当事

    「在日外国人の問題は対岸の火事」平然と差別発言を垂れ流した芥川賞選考委員の文学性 - wezzy|ウェジー
    saebou
    saebou 2017/08/17
    この宮本輝の選評、そもそも「対岸の火事」をこういう意味で使ってるところに凄い文学的センスの欠如を感じる。「対岸の火事」って、「これを対岸の火事と思わず注意しましょう」みたいに使う言葉でしょ。