アルコール依存症の長男=当時(58)=を絞殺したとして殺人罪に問われた母親の高雄喜美枝被告(86)=京都府綾部市=の裁判員裁判で、京都地裁は17日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。 評議が長引き、言い渡しは予定より約1時間半遅れに。裁判員を務めた京都市伏見区のコンビニ店員、谷本順二さん(34)は判決後の記者会見で「意見がいろいろ出て分かれてしまい、詰めの作業で長引いた」と説明した。 裁判員だった40代の男性は刑の減軽を求め地元住民約1500人が署名した嘆願書について「被告の人柄の良さや皆さんの思いが嘆願書の中に入っていた」と話した。 判決理由で増田耕児裁判長は「深い絶望から犯行に至った経緯は十分同情できる」と述べた。