日本図書館協会(JLA)が、2008年4月に全国の都道府県立図書館を対象に行った、各都道府県、市区町村立図書館における指定管理者制度の導入の検討結果調査の結果を発表しています。44の都道府県から回答があり、その集計結果と、現段階で指定管理者制度を導入している図書館名(JLAが把握しているものも含む)とその指定管理者の性格の別(民間企業、NPO、公社財団、その他)の一覧表が掲載されています。 図書館における指定管理者制度の導入の検討結果について 2008年調査(報告) http://www.jla.or.jp/sitei2008.pdf 参考: CA1589 – 研究文献レビュー:図書館の様々な運営形態 / 柴田正美 http://current.ndl.go.jp/ca1589
2008/06/26 東京都北区は、日立製作所の無線ICタグ「ミューチップ」を蔵書管理に活用した「北区立中央図書館」(赤レンガ図書館)を6月28日に開館する。ミューチップを採用した公立図書館は日本で初めてといい、蔵書点検が大きく効率化されるとしている。 開館する中央図書館は陸上自衛隊が管理していた戦前の東京砲兵工廠銃包製造所の「赤レンガ倉庫」を活用した建物で、今年3月30日に閉館した旧中央図書館が移転した。3階建てで延床面積は6165平方メートル。30万冊の蔵書があり、10年後には50万冊まで増やす予定という。 ミューチップを採用した理由は「利用者ができるだけ長く図書館のサービスを使えるようにすること」と、北区立中央図書館 図書主査 新中央図書館担当の小野克巳氏は説明する。中央図書館の情報システムは2006年春から検討を始め、「ICタグでいかに効果を出すかを考えた」という。小野氏らが考えた
岩波茂雄(1881-1946)は昭和20年9月に脳溢血で倒れた。同年12月、雑誌「世界」が吉野源三郎(1899-1981)を編集長に、安倍能成(1883-1966)を最高責任者として、「世界1946年1月号」が発刊された。記念すべき第1号の執筆者は、安倍能成、美濃部達吉、大内兵衛、和辻哲郎、横田喜三郎、東畑精一、三宅雪嶺、武者小路実篤、長与善郎、宮塚清、桑原武夫、中村光夫、湯川秀樹、尾崎咢堂、谷川徹三、羽仁説子、H・バイアス、岩波茂雄である。雑誌「岩波」は創刊以来60有余年、良質な情報と深い学識に支えられた評論によって、戦後史を切り拓いてきた雑誌である。おそらく、バックナンバーを読みたいときは、普通のレベルの公共図書館ならば永年保存して書庫にあるはずである。 ところが、最近はどうやら事情が変わってきた。保存スペースに限界がきている図書館では、永年保存を有限保存に、あるいは一挙に廃棄するとこ
▽本の価値呼び起こす これが未来の「本」なのだろうか―。東京都千代田区立千代田図書館が昨年十一月、全国で初めて手掛けた電子図書館「千代田Web図書館」。貸し出されるのは、紙の本ではなく電子データ。パソコンのモニター上に表示されるだけの「本」だ。 ▽出版社に抵抗感 「試しに一冊借りてみましょうか」と坂巻睦広報チーフ(33)が操作すると、ビジネス書の見開き二ページが画面に表示された。ページを繰る代わりに、クリックボタンを押し続ける。何だか味気ない。少なくとも、慣れ親しんだ本ではない。 「紙の本にとってかわるのではなく、選択肢が増えたと思ってほしい」。坂巻チーフは説明する。音声を発するため、目の不自由な人も使いやすく、語学習得にも有用▽書きこみができ、問題集として使える▽「蔵書」の保管場所やメンテナンスが不要で、破損や紛失の恐れがない―などの利点から、開館以来、自治体の視察が相次ぐ。
▽効率追求疑問の声も 市民の学習意欲を高め、知的好奇心を満たす―。それが公立図書館なのだろう。しかし自治体の財政難は今、図書館のあるべき姿に影を落とす。それでもあらがいながら、あえぎながら、少しでも前を目指す。 起業家招き講座 「街中の利用しやすい場所にあり、敷居も低い。図書館を活用しない手はない」。昨年末、広島市立中央図書館(中区)などが同館で催した「若手起業家と語る会」。司会の広島修道大の川名和美教授が呼び掛けた。 若手起業家を市民が囲み、「起業の心構えは」「成功のこつは」と質問が相次いだ。会場には参考資料として、ビジネス本約三十冊を用意。「図書館でのビジネス講座。ギャップが新鮮だね」と評判は上々だった。 「人生の応援施設として、もっと使ってもらいたい」と川本憲之館長。工夫も凝らす。その一つが二〇〇六年に新設した闘病記コーナー。実用に、心の励ましに、病名ごとに約九百冊を並べる。イベント
米国マサチューセッツ州のHubbardston公共図書館が、2008年6月28日をもって閉鎖されることになりました。Hubbardstonの町は財政難が深刻で、このほど行われた住民投票により、図書館を含む町の公共サービス全体を最小限保障する新年度予算案(第1の案)が34票差で否決されました。町はこの新年度予算案の対案として、図書館の閉鎖を含む公共サービスを削減する予算案(第2の案)を作成しており、第1案が否決されたときは第2案で運営する旨を宣言して住民投票を実施しており、図書館は閉鎖されることになってしまいました。2008年6月現在、図書館はすでに週22時間しか開館していませんが、6月28日以後は閉館となり、認定図書館の資格を失います。これにより、住民は他地域の図書館からの相互貸借サービスも受けられなくなるとのことです。 Hubbardston Public Library: Closin
社会教育法、図書館法及び博物館法の一部改正を含む「社会教育法等の一部を改正する法律案」が、5月27日に衆議院、6月4日に参議院で可決され、成立しました。6月11日に公布・施行されています。 社会教育法等の一部を改正する法律の概要(社会教育法、図書館法及び博物館法の一部改正) http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/kakutei/08040703/080611/001.pdf 社会教育法等の一部を改正する法律 http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/kakutei/08040703/080611/002.pdf 社会教育法等の一部を改正する法律(平成20年法律第51号)の施行に伴う関係省令・告示の整備 http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/kakutei/08040703/080611/003.ht
筑波大学大学院図書館情報メディア研究科の寄附講座研究プロジェクト「公共図書館の制度的枠組みと基盤機能の研究:先導的経営モデルの設定を目指して」の一環として、2007年2月に行われた「公共図書館の経営に関する調査」の結果が報告されています。 この調査は、全国都道府県・市町村の教育委員会図書館担当課を対象に実施したもので、全体で1,262自治体(全体の67.1%)が回答しています。公立図書館の果たす役割をどのように認識しているか、図書館への指定管理者制度の導入に関する検討の有無・検討結果と実施状況、PFI方式での図書館整備に関する検討の有無・検討結果と実施状況、図書館の施策・事業の立案体制、議会において図書館が取り上げられる頻度、図書館の評価、といった項目について調査されています。また別紙として、指定管理者制度やPFI方式での図書館運営が行われている図書館の一覧、議会における図書館に関する質問
一度下がったテンションを戻すのに悪戦苦闘してますが(^^;).blogの記事について誰かに罵倒されたとかそういうのなら,まだ組み立て直しようもありますけど,何しろ今回は自分の生活のバックグラウンドがガタガタになってしまう目に遭ったので,とにかく条件が整わないことにはテンションの戻しようも無いという.まあ,ボチボチやっていきます. 何はともあれ,まずは『公共図書館の論点整理』から.半月前に読み上げていたものですが,取り敢えず,自分がこれまで考えてきたことの方向性がそれほど間違っていなかったことを確認できただけでも,読んだ価値はあったというものです(^^;).特に,2,4,5の各章にはニンマリさせられました.他の章にもそれぞれ「なるほど」と.ホントに面白くて,2晩で読みきってしまいましたよ. 必ずしも中立的な価値/視点に立った内容ではないので,恐らくこの本を読んでも,『市民の図書館』に拘泥し信
[今日のひと言] 文化に境界無しとは言うが。 忘れた頃に偶に蒸し返される話で、図書館の本を住民以外の人に貸すのは違法だという指摘がある。そう言う人の理由は明快で、自治体に税金を納めている人以外に貸し出すのはおかしいというものだ。 このような意見も一理ある。さらに言えば、自治体職員が、他の自治体の住民に対し労働する行為もおかしいし、そう考えると、建物に入って来て、トイレなどを使うことも、税金を払っていないのにけしからんという話になる。 ただ、施設の公共性を考えれば、道路などの場合、税金を払ってなければ、市町村が作った道路を住民以外が通ると摩耗するので維持管理費を負担せよ、という話にはならないのと同じ話だ。 この「区域外貸出」の件は、別に、目くじら立てるような話ではない。財源の6割以上を地方交付税に依存している自治体の財政事情を考えれば、ある程度は許容すべき話なのだが、このような疑義が住
昨日のエントリ、なぜか「最近の人気エントリ」になってしまい、普段の10倍くらいのアクセス数になっていて、ブックマークコメントもたくさんいただいております。 コメントを拝見したうえで、改めて読み直したところ、ちょっと補足・訂正しないといけないと思いましたので、追記として、このエントリを立てることにしました。 ブックマークコメントで批判的なご意見を記されている方は、主に「府民は税金払ってるじゃないですか。」の一文に反応されているようです。確かにこの一文は少しうかつな表現だったかなと思います。 何となく知事の論調に合わせてしまっていましたが、重要なのは、税金を払っていようと払っていまいと、府民には府政に対して意見を言う権利があるはずであり、府民に選ばれた府知事が、今まで府議会で認められてきた府民の税金の使い方を継続するよう求める府民に向かって、意見を述べたいならまず金を出せ、というようなことを言
15日に行われた、大阪市の平松市長、および児童文学館の所在地である吹田市の阪口市長との会談の中で、児童文学館について橋下知事が行った発言は、見過ごせないものだと思います。 まず「激論」と報じられている大阪市長との会談から。 平松 文化事業は、今切ってしまえばもう一度立て直すときに何年かかるねん、というものが山ほどある。 橋下 残ったものこそ文化だとぼくは思う。府民が署名を集めているが、本当に残したいなら1人千円でも出すべきだ。府民が金を払ったうえで行政がサポートするならわかるが、初めから行政が金をつっこんで守っていこうというのはどうか。 平松 (アフガニスタンの)バーミヤンでは(タリバンが)洞窟(どうくつ)の大仏を壊した。残ったものが文化で、皆で力を合わせて守ってきたものが一切文化でないというのは暴論としか思えない。大勢が賛成したら残す、賛成が少なかったら残さない。そういう数の判断はやめて
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