帯化を起こした Wyethia helianthoides (キク科) の頭花 (右) 帯化を起こし、本来腕部となるところが頂端になったベンケイチュウ 帯化(たいか、Fasciation)は、植物で見られる奇形である[1]。綴化(てっか)、石化(せっか、いしか)などともいう。 帯化はエンドウ、タバコ、ジャガイモ、イチゴ、アスパラガス、トウモロコシなど、農作物で多くの事例が報告されている[2]。また、多肉植物でもよく見られる。 帯化は、植物の茎頂にある成長点で、頂端分裂組織に異常が生じることで起こり、茎や根、果実、花などが垂直に伸長したり、リボン状に平坦になるといった外見的な変形が見られる。また、比較的まれにではあるが、花茎の先端がコップ状にへこむ輪状帯化を生じる場合もある[3]。 帯化が確認されている植物は800種以上にものぼり、特にキク科、アブラナ科、ナデシコ科の種で多く見られる[4]。