ここ数年、SOA(Service-Oriented Architecure:サービス指向アーキテクチャ)は、常に、重要ITキーワードとして注目を浴び続けてきた。しかしながら、現在その注目度に見合うほど普及しているかと言えば、残念ながら必ずしもそうであるとは言い切れない。そうした現状を憂う一部のユーザー企業の間からは、「SOAはバズワードではないか」との声さえ聞かれるようになってきた。そこで本稿では、SOAの現状と将来動向をあらためて整理するとともに、その本質的なメリットを享受するために、CIOはSOAにどのように取り組めばいいのかを考えてみたい。 生熊清司 アイ・ティ・アール シニアアナリスト ● text by Seiji Ikuma 期待と現実との間に横たわる大きなギャップ ビジネスの継続と発展を支えるITシステムをいかに効率よく構築し運用していくかは、CIOならびにIT部門長にとって