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欧州で新型コロナウイルスが出現して以来、スウェーデンは独自の社会実験で世界から注目されてきた。パンデミック中に政府がほとんど行動制限を加えず、通常の生活を続けるとどんなことになるのかは、スウェーデンを見ればわかる。 スウェーデン方式の成果はこうだ。まず死者数がロックダウン(都市封鎖)を実施した近隣諸国を大幅に上回った。そして経済も近隣諸国と似たようなダメージを受けている。 「本当に何のメリットもなかった」と語るのは、アメリカのワシントンDCに本部を置くピーターソン国際経済研究所のジェイコブ・カークガード上級研究員だ。「自ら傷口を広げただけで、経済的に何の得にもなっていない」。 健康を犠牲にしても経済は回復しない スウェーデンの経験は、スカンジナビア半島から遠く離れた地域とも無関係ではない。新型コロナの感染が恐るべき速度で拡大しているアメリカでは、トランプ大統領に背中を押される形で多くの州が
老後資金が約2000万円足りなくなるとの金融庁の報告書が波紋を広げた2019年。生活不安は高まりばかり。だが、「1カ月の生活費は約8000円で、4月に引っ越してきて以来、ごみを捨てたことがない」と、さりげなく話す40代の男性のような生活を送る人もいる。 生活費が安いので賃金を稼ぐための仕事に就く必要性はない。「何をやるかの基準は楽しいか、楽しくないか」。こんな生活も今の日本では可能と聞けば、少しは安心できるのではないだろうか。 「時間売る生活にうんざり」 男性は都内の新聞配達会社で20年間勤務し、営業や労務管理などの仕事に就いていた。給料は決して高くなく、外食やコンビニ弁当の購入、友人や知人との飲み代などで月の支出は15万~20万円に上った。自分の時間を切り売りするような生活の中で、頭に浮かんだのは、小さい頃から憧れていた田舎暮らしだった。「おばあちゃんが田舎に住んでいて夏休みは楽しかった
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「なぜ、4Kテレビをたくさん売ってしまったのか……」 首都圏某所に店舗を構える中小電器店の店主は悔悟の日々を送っている。昨年12月に高精細、高画質を標榜し鳴り物入りで始まった4K8K衛星放送。この店では4K放送が始まる前までに1台30万円ほどの「4Kテレビ」をなじみの客を中心として、数十台売った。 「4K放送の映像は別世界」「東京五輪はきれいなテレビで見たほうがいいよ」。昨秋、店主は顧客らに繰り返しこう勧めた。4K8K放送は2K(フルハイビジョン)よりも鮮明な映像が売り。テレビCMやパンフレットなどにうたわれていたフレーズを売り文句とした。 ところが、昨年の放送開始からほどなく、この店主は4Kテレビの販売をきっぱりやめてしまった。理由は放送を見た客の反応があまりに「想定外」だったからだ。 いざ4K放送が始まると、テレビの購入者から「画面が暗い」「暗すぎて鮮明かどうかもわからない」との苦情が
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ファイナンシャルプランナーの花輪陽子です。シンガポールで超富裕層と言われるお金持ちと接していると、お金を大切に扱うことはもちろん、それ以上に大切にしているものがあることに気づきます。彼らがお金以上に大切にしていることに、「時間」があります。「時は金なり」という格言がありますが、時間を有効活用できれば、少ない時間でお金を効率的に作れるからでしょう。 テレビなどで人気の専門家に話を聞く場合、「1分いくら」と自分の時間を高く設定している人もいます。その時間を使って他の仕事をしたら稼げる利益を機会費用と言います。彼らは限りあるお金や人材をどうやって配分すれば、利益を最大化できるかをよく考えているのです。 時間を取られる「急な仕事」が少ない 海外では有名な弁護士や公認会計士などに相談をする場合、1時間の最低単価が5万円以上する場合もあります。その資格を取る労力、10年以上の実務経験など、その人がこれ
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『週刊東洋経済』8月21日発売号(8月26日号)「教養としてのテクノロジー」に連動したテクノロジー(テック)賢人へのインタビュー2回目は、川上量生・カドカワ社長。ニコニコ動画など日本のインターネットカルチャーを牽引してきた川上氏は、AIやITガリバーをどうみているのか。 シンギュラリティは現在進行形ですでに起こっている ――2045年にシンギュラリティ(技術特異点、コンピュータが人間の知能を上回る時点)が来る、といわれています。 シンギュラリティ的なことは現在進行形ですでに起こっていますよ。一般的にみんなが思っているシンギュラリティって、何なのか。よく、「あらゆる点で機械が人間の能力を超え、人間が主導権を失い始めること」と説明されますが、そこで思考停止になっているんだよね。 先日、NHKがAI(人工知能)で未来を予測するという番組(NHKスペシャル「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポ
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