はじめに ケインズとフリードマンを学習した後に、傍流のポラニーを学習することにします。これまで学習してきた二つの経済理論は資本主義市場が自動調節的に均衡するか否かを巡って、主要に需要サイドと供給サイドの両面から意識性を付与するものでした。ケインズは、労働市場の不均衡を政府の介入で需要を創出し均衡させようとするものでした。フリードマンはケインズへのルサンチマンを除けば、要するに供給面での企業家精神を鼓舞することで「全員資本家になろう」というユートピア論でした。そのどちらも市場が不均衡であることを、明示的か否かは別にして、認めていると考えて良いでしょう。 市場の不均衡、すなわち景気循環や恐慌、バブル、インフレ、デフレ、失業、企業倒産、更には貿易不均衡、為替変動など、その循環過程に現れる様々な社会的・文化的現象、戦争を含めた政治的政策遂行などが種々の回路を通じて生じてきます。これらの現象が人間の