統計データ分析家。元立教大学大学院ビジネスデザイン研究科兼任講師。1951年生まれ。東京大学農学部農業経済学科卒業。同大学院単位取得済修了。(財)国民経済研究協会研究部長、常務理事を歴任。現在、アルファ社会科学(株)主席研究員。インターネット上で「社会実情データ図録」サイトを主宰。 本川裕の社会実情データ・エッセイ 本連載では、統計データの動きを独自に整理、グラフ化することによって、意外な社会の動きやわが国の状況を追って行きたいと考えている。もっとも堅苦しいものではなく、趣味的な個人の嗜好も含めたざっくばらんなものとしたい。体系的な思想というよりエッセイ形式で人間習俗(モラル)を観察したモラリストの伝統に連なれればと考え、連載タイトルにエッセイという用語を含めた。 バックナンバー一覧 史上最多のメダル数だが メダル数シェアでは過去2番目 2016年9月、筆者はこの連載で、「日本のリオ五輪メ
学生がモテないのはある意味でしょうがないのだ。 これは経済学的に考えればわかる。 女子大生の「恋人がほしい」という需要に対して、「私はどうですか」という供給はいくらでもある。 いわゆる供給過剰である。 女子大生はたくさんの供給のなかから、いくつかを選ばなければならない。 ここで選択の基準となるのが「差異」、つまりほかとの違いである。 選択の基準となる差異には主に3つある。 機能、デザイン、ストーリーだ。 家電を買うときを思い浮かべてみればわかる。 人々は機能やデザイン、そしてストーリー(こんな思いで作りましたとか)を見て買うのを決める。 恋愛における機能は優しさ、デザインは見た目、ストーリーは出会い方である。 この点、機能はコモディティ化している。 そこでデザインとなるのだが、これは持っていまれたものなのでブサイクだと勝負にならない。 そうなるとストーリーなのだが、暴漢に襲われているところ
「企業のニーズ」に基礎研究が潰される 産学連携を理由に、大学を産業界の下請けにするな 古井貞煕 豊田工業大学シカゴ校 (TTIC) 理事長 最近、教育の機会均等に向けた活発な議論がなされ、昨年12月8日に閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」では、授業料減免措置の拡充などが示された。その中で、奨学金などの支援を受ける学生が学ぶ教育機関の要件として、次が示されている。 1) 産業界のニーズも踏まえ、企業などで実務経験のある教員の配置 2) 外部人材を理事に一定の割合で登用 3) 成績評価基準の策定・公表 4) 財務・経営情報の開示 だがそもそも学生への支援は、本人の能力と経済的必要性に応じて行うべきであって、過度に対象校を限定するのは適当でない。3)や4)は当然で、それができない教育機関は排除すべきだが、1)のように産業界のニーズに合わせるのは全く的外れだ。筆者も長年、民間の研究所で基礎
部活週休2日-。スポーツ庁がトップダウンで決めたことで、公立高校の部活は、運営の変更を余儀なくされる。これって、権力の乱暴な使い方ではないか。子供たちの1度きりの青春に、大人が大人の都合で邪魔をしないでほしい。 ◇ ◇ 「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」づくりを進めているスポーツ庁の検討会議は23日の会合で、これまで「中学校では週2日以上の休養日を設ける」としてきた活動時間の目安について、審議中の原案に、高校の部活動も原則対象として盛り込むことを了承した。1月公表のガイドラインの骨子案では、高校は対象外としつつ「基準の準用を期待する」としていたが、会議で「高校でも守ってほしいとのメッセージを強く出すべきだ」との意見が強く出たことを踏まえて修正した。ガイドラインは3月中旬ににも正式にまとまる見込み。 ◇ ◇ 高校は対象外だったのが、締め切り直前に突然の「修正」が行われた。
日本のアニメが海外で大人気! と言われるが、その人気は一体どこから生まれてきたのだろうか。1990年年代から2000年代にかけてヨーロッパで巻き起こった日本アニメの再ブーム。フランスでの『新世紀エヴァンゲリオン』の深夜放送がサッカーで中止となった際には約5000件の抗議電話が殺到したという。 そこには、発火点となった人物がいる。 イタリア出身のコルピ・フェデリコ氏だ。70年代に『UFOロボ グレンダイザー』などの日本アニメブームの洗礼をうけ、1990年代に日本へ留学。『世界名作劇場』で知られている日本アニメーションの合作アニメの原作翻訳のアルバイトをきっかけに日本とヨーロッパをアニメでつなぐビジネスに関わっていく。クリエイターへの報酬が少なすぎることへの疑問をきっかけに設立したライセンス事業は、それまでの粗悪な吹き替えを改善し、『エヴァンゲリオン』、『カウボーイビバップ』など今でも根強い人
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