1986年に男女雇用機会均等法が施行されて40年近くがたつが、依然として日本では男女の賃金格差が大きい(女性の給与水準は男性の約75%)のはなぜなのか。本講演では、職業における男女の「科学技術スキル」と「対人サービススキル」の違いによって賃金格差が再生されるメカニズムについて、令和2年度(2020年度)の日本の文化功労者にも選出された社会学の国際的な権威であるシカゴ大学ラルフ・ルイス記念特別社会学教授の山口一男RIETI客員研究員に、RIETIでの最新研究に基づいて解説いただいた。また、2024年4月より新たに山口教授がプロジェクトリーダーとなって立ち上げる、RIETI研究プロジェクト「労働市場における男女格差の原因と対策-人的資本、教育、企業人事、職業スキルの観点からの理論及び計量研究」の狙いの概要もご紹介いただいた。 日本は2023年のジェンダー・ギャップ・インデックスで146カ国中1