イアン・ハッキングが亡くなってしまいました。トロント大学の記事によると以前から健康を害していたそうで、たしかにこの10年ほど、まともなアウトプットがなかったことからうすうす予期してはいたのですが、この5月10日に亡くなってしまったとのことです。残念です。また、今回あらためて、ハッキングから学んできたことの多さを感じてもいます。 ご存じのとおり広大な領域において、しかもユニークな手法で仕事をしてきた人です。なので私はそのほんのごく一部、精神障害の哲学の領域を中心に彼から学んできたにすぎません。にもかかわらず、学んだことはとても多く、そこからまた多くの課題を得てきたと感じています。 彼の精神障害の哲学を考えるさい、二つの大きな仕事があるように感じています。ひとつは神経症周辺の仕事で、もうひとつは自閉症に関係する仕事かな、と思います。そしてこうした二つの領域のいずれにおいても、精神医学などの人間
セカイの話や。 承前: murashit.hateblo.jp ざっくりまとめ: 本章の目的 読者がSF作品を読んでいく過程で、その世界や場面をどのように解釈していくのか、そしてそれがどのように変化するのかについて、認知的な観点から検討する おおまかな流れ SFを分析する際、伝統的な「可能世界」の枠組みでは限界があるよ 読んでく過程で読者がその世界のモデルをつくる様子を、ある種の記憶のモデルにもとづいてつぶさに見てみるよ そうやってつくられた世界のモデルにたいし、個々の場面の読みとりがどう影響していくのかのパターンについて、第2章でも触れたEmmottの枠組みを拡張しつつ見ていくよ(……ってことでいいんだろうか。ちょっとここの目的みたいなのがいまいちわからなかった) 感想とか疑問点とか ここまでの話をひととおり活かして個々の作品をやや細かく分析するような内容であり、本書のハイライトのひとつ
個人の特定が可能なヒトの遺伝物質が、環境DNA(eDNA)の採取に際して意図せず収集される場合があることを示唆する論文が、Nature Ecology & Evolutionに掲載される。今回の知見は、eDNAの収集を巡って起き得る倫理上およびプライバシー上の懸念を提起する。 eDNAの採取は、陸上や水中の任意の生態系に広く分布している遊離の組織断片や生体物質から遺伝情報を収集する一般的な技術だ。こうした試料は、野生個体群や侵入種のモニタリング、過去の環境の推測、そして重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)などのヒト病原体の排水試料スクリーニングに使用することができる。 David Duffy、Liam Whitmoreらは、eDNA塩基配列解読の意図せぬ結果として、ヒトのゲノム情報が収集される可能性があることを示唆し、これをHGB(human genetic byc
#WeSpace イスラエルの宇宙開発スタートアップのWeSpaceは、月面探査ロボット「Moon Hopper」を2026年までに打ち上げると発表した。 Moon Hopperの狙いは、月の到達困難な地域へと顧客のペイロードを運ぶことだ。ロボットは自律駆動が可能で、スラスターを使って月面を飛行し、特定の場所でホバリングしたり、あるいは月面やその地下にペイロードを届けることができる。 WeSpaceによれば、Moon Hopperを利用すれば月の地下溶岩洞窟など通信ができない「暗黒地帯」においても、水資源の探査などが可能になるとアピールしている。 現在、WeSpaceは米航空宇宙局(NASA)の月探査計画「Artemis」に、イスラエル代表として参加することを希望している。同社はNASAのプロジェクトマネージャーと協議し、自社のMoon HopperがArtemisの要件に合致していると確
外観や質量などを測定する1次検査では、木材の割れや反り、剥がれなどはなく、温度変化が大きく強力な宇宙線が飛び交う極限の宇宙環境下でも、試験体の劣化は極めて軽微で材質は安定しており、木材の優れた耐久性を確認したという。 2024年に打ち上げを計画している木造人工衛星「LignoSat」1号機に使用する樹種は、今回の実験結果を踏まえ、ホオノキに決定したという。京都大学では、今回の曝露試験のデータと1号機の運用データを、これから計画を進めるLignoSat2号機の設計や2号機で計測を検討するデータの基礎資料に活用するしている。 木材試験体の宇宙曝露前後で質量の変化を測定。宇宙放射線や宇宙空間の“原子状酸素(Atomic Oxygen:AO)”が木材にぶつかることによる表層の消失、化学変化や分解による質量変化の程度を検証した。曝露試験体の重量を測定し、含水率の影響を補正した結果では、ほとんど減少し
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