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2023年11月10日のブックマーク (11件)

  • 『襲撃』レイナルド・アレナス - 隠し階段、踊り場

    面白かった! <文以外> まず表紙の帯から面白い。 「おそらくは20世紀に書かれた最も壮絶なだ。」→ま〜た大げさな推薦文だなぁ 「──レイナルド・アレナス」→って著者人の自画自賛かーいwwww 帯文でここまで笑わせてくれるアレナスほんとちゅき♡ でも実際読み終えて、たしかにこれは「20世紀に書かれた最も壮絶な」と言っても良い気がする。 いや待てよ……他のアレナスの長篇もどっこいどっこいだな。アレナスを越えられるのはアレナスだけ! そして文内容とは全く関係のない章タイトルもほんとすき。読者に知らん顔でふざけ倒してるところ。 (似たようなおふざけでも、こちらに目配せしてると感じちゃうと萎える) 全52章から成るが、最後の章が満を持して「襲撃」で、最後だけは内容とリンクすんのか〜と思ったが、 よくよく読んでみれば「襲撃」だってあんまり文とは関係なかった。 つまりは章題だけでなく、タイ

    『襲撃』レイナルド・アレナス - 隠し階段、踊り場
    sakstyle
    sakstyle 2023/11/10
    「母を探す過程でいろんな施設を巡り、ディストピア要素を紹介していく流れ」「ディストピア要素のアイディアがいちいち面白い。」
  • 『やし酒飲み』エイモス・チュツオーラ - 隠し階段、踊り場

    尊敬する読書家の知り合いが「やっぱり『やし酒飲み』みたいな小説の語りが最強だよ」的なことを言っているのを聞き、翌日図書館で単行版を手に取り、すぐにこれはとんでもない作品だと確信したため生協で岩波文庫版を買った。 わたしは、十になった子供の頃から、やし酒飲みだった。わたしの生活は、やし酒を飲むこと以外には何もすることのない毎日でした。 p.7 常体と敬体が混ざっていて不思議な語り。これ原文の英語どうなってるんだ? 父は、わたしにやし酒を飲むことだけしか能のないのに気がついて、わたしのため専属のやし酒造りの名人を雇ってくれた。彼の仕事は、わたしのため毎日やし酒を造ってくれることであった。 p.7 最高じゃん。酒好きだったらもっと楽しいのかな。 父が死んで六ヶ月経ったある日曜の夕方、やし酒造りは、やし酒を造りにやし園へ行った。やし園に着くと、彼は一番高いやしの木に登り、やし酒を採集していたが、

    『やし酒飲み』エイモス・チュツオーラ - 隠し階段、踊り場
    sakstyle
    sakstyle 2023/11/10
    なるほど、こういう感じの奴なのか
  • 『響きと怒り』ウィリアム・フォークナー - 隠し階段、踊り場

    響きと怒り (上) (岩波文庫) 作者:フォークナー 岩波書店 Amazon 2023/2/3〜2/16(計10日) 【上巻】 2/3金〜2/9木(計6日) ・第一章 2/3金 p.7〜p.63 33歳の白痴ベンジー(名ベンジャミン?)による語り。 名高い実験的な語りってのはこれかぁ〜 たしかにこの文体のフォロワー無数にいそう。 石牟礼道子『苦海浄土』を読み終わったばかりなので、どうしても、喋れもせず自分で事もできないベンジーは水俣病患者の描像を重ねてしまう…… ただ、『苦海浄土』はあくまで他人である「わたくし」による水俣病患者の語りの「きき書」(再構成)であるのが質なのに対して、こちらはベンジーの一人称主観での語りなので、その点は決定的に異なる。 反復やズレを含んだ小気味の良い会話のやり取りはTHE・アメリカ文学ってかんじ。これが源流なのか。ドン・デリーロとかを思い出す。平易な文の

    『響きと怒り』ウィリアム・フォークナー - 隠し階段、踊り場
  • 『ハイファに戻って/太陽の男たち』ガッサーン・カナファーニー - 隠し階段、踊り場

    ハイファに戻って/太陽の男たち (河出文庫) 作者:カナファーニー,ガッサーン 河出書房新社 Amazon 2023/10/20~26 計6日間 10/20(金) 10/22(日) 太陽の男たち(1963) バスラ(イラク)からクウェイトへの密入国を試みる三人の男たち。彼らをタンクの中に隠して走る車の運転手の男。 前半の三人それぞれのバックグラウンドを描写するパートは瞬間的に回想を往還する意識の流れのような文章でやや困惑した。 茫漠とした荒野や砂漠を舞台にした話に気持ちがのらない、というのはある。ルルフォ『燃える平原』やブッツァーティ『タタール人の砂漠』とか。申し訳ないが…… 去勢された男。 うおー……なんとも衝撃的な話だ…… めっちゃ極限状況。「視界がにじんだのは涙のせいか汗のせいか」というシチュエーションはままあるが、そういう小説のなかで最も迫力が極まっているひとつだろう。 灼熱の暑さ

    『ハイファに戻って/太陽の男たち』ガッサーン・カナファーニー - 隠し階段、踊り場
  • イスラエルが「米国の失敗」の轍を踏んだ先に待ち受ける道 | 薬師寺克行「今月の外交ニュースの読み方」

    イスラエルのネタニヤフ政権のハマスに対する姿勢は、かつて「テロとの戦い」に出た米国の姿勢を彷彿とさせる。イスラエルが米国と同じ道をたどれば、その先には何が待ち受けているのか。元朝日新聞政治部長の薬師寺克行氏が解説する。 イスラエルに対する国際社会の眼差しは、ガザ地区への容赦ない攻撃と多数の一般市民の犠牲という現実を前に、同情的なものから批判的なものへと短期間で一変した。 欧州の主要国首脳らが相次いで、イスラエルに一時的な停戦を求めている。ニューヨークやロンドンなどで連日のようにイスラエルを批判する大規模なデモが続いている。南米のボリビアが「パレスチナ人への人道に対する罪」を理由にイスラエルと国交を断絶したほか、コロンビアやチリなど大使をイスラエルから召還する国も出てきている。 驚くことに、イスラエル国内の空気も変化している。イスラエルの「マーリブ」紙が10月下旬に実施した世論調査では、ガザ

    イスラエルが「米国の失敗」の轍を踏んだ先に待ち受ける道 | 薬師寺克行「今月の外交ニュースの読み方」
    sakstyle
    sakstyle 2023/11/10
    イスラエルが戦後対応について「イスラエルが無期限に安全保障の責任を負う」と言ってたのは知ってたけど、「生活に対するイスラエルの責任を取り除く」=統治する気はないのか……
  • 「能動的に行動する能力」はいかにして生まれ、進化してきたのか──『行為主体性の進化:生物はいかに「意思」を獲得したのか』 - 基本読書

    行為主体性の進化:生物はいかに「意思」を獲得したのか 作者:マイケル・トマセロ白揚社Amazonこの『行為主体性の進化』は、認知科学が専門のマイケル・トマセロによる、「行為主体性」について書かれただ。霊長類や他の哺乳類はアリやハチといった昆虫と比べると「知的」であるようにみえる。しかしその知的さをどのようにはかるべきだろうか。もちろん、これについては行動の複雑さなど無数の尺度が考えられるだろうが、書ではその知的さの違いを「行動の制御」に見出していく一冊だ。 たとえば、アリやミツバチの行動は、それがどれほど複雑であっても個体がすべてをコントロールしているようにはみえない。彼らの行動を主に制御しているのは個体の判断ではなく生物学的機制(バイオロジー)である。一方の霊長類や他の哺乳類は、ある程度は自分のコントロールにおいて、情報に基づく決定を能動的に下しているようにみえる。これに関連して出て

    「能動的に行動する能力」はいかにして生まれ、進化してきたのか──『行為主体性の進化:生物はいかに「意思」を獲得したのか』 - 基本読書
    sakstyle
    sakstyle 2023/11/10
    トマセロの新刊。爬虫類はイレギュラーに対処できる、哺乳類は計画をたてれる(社会性により獲得したとされる)、ヒトは社会規範に従って行動できる(協働するため)、と。
  • 書評 「人を動かすルールをつくる」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    人を動かすルールをつくる――行動法学の冒険 作者:ベンヤミン・ファン・ロイ,アダム・ファインみすず書房Amazon 書はヒトがルールに対してどのように反応して行動するかという行動科学的視点にたって法(特に立法政策)を考える試み*1についての一般向けの解説書だ.著者のロイとファインはともに法学者で法と行動科学,法と行動の相互作用を専門としている*2. 法,特に刑事法は人々の行動を変えようとするものでもあり,うまく人々の行動を変えるには,ヒトがルールに対してどのように反応するかは重要な論点のはずだが,実際に法を作っている人々はそのような行動科学のトレーニングは受けていないし,非常に単純な前提しかおいていない.著者たちはそういう立法実務は非効率でり,行動科学を取り入れた法のデザインが重要だと主張している.行動経済学とちょっと似た視点にたっていて,興味深い.原題は「The Behavioral

    書評 「人を動かすルールをつくる」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    sakstyle
    sakstyle 2023/11/10
    行動科学を立法に応用すること(行動法学)を目指す本。厳罰化の犯罪抑止効果を示す証拠はなく、法執行の確実性、法の周知、道徳規範との一致、犯罪機会への介入などが有効
  • マスク氏がガザ支援で「スターリンク」提供表明 中国人学者「イスラエルの情報封鎖が崩れる可能性」

    米航空宇宙局(NASA)が発表した衛星のイメージ図(2023年11月9日提供)。(c)CGTN Japanese 【11月9日 CGTN Japanese】イスラエルのガザ地区に対する地上部隊の作戦拡大に伴い、ガザ地区の携帯電話やインターネットの通信状況が悪化したとされます。一方で、米スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はこのほど、ガザ地区で活動する国際支援団体を対象に「スターリンク」のサービスを提供すると表明しました。イスラエルはこれに強く反発し、「スターリンク」との接続を切断すると強調しています。 中国の軍事学者である張学峰氏は同件について、ガザの国際支援団体に少量の「スターリンク」端末が提供される可能性はあるが、ウクライナに提供したほどではないとの見方を示しました。「マスク氏のウクライナへの『スターリンク』サービスの提供は、当時の西側世論の期待に沿ったものであり、自社

    マスク氏がガザ支援で「スターリンク」提供表明 中国人学者「イスラエルの情報封鎖が崩れる可能性」
  • “イスラエルが1日4時間 戦闘休止 ガザ地区北部で” 米発表 | NHK

    アメリカのホワイトハウスは9日、イスラエル軍が地上侵攻を続けるパレスチナのガザ地区北部で、人道目的のために1日4時間、戦闘を休止すると発表しました。 アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は9日、記者団に対し、イスラエル側との協議の結果、イスラエル軍が地上侵攻を続けるガザ地区の北部で9日から1日4時間、戦闘を休止すると明らかにしました。 戦闘の休止は実施の3時間前に発表され、対象となる地域についてカービー調整官は、ガザ地区北部の複数の地域だとしています。 その上で、記者団からどのくらいの広さで戦闘の休止が行われるのかと問われたのに対しては、「それはイスラエル軍に聞くべき質問だ」と述べるにとどめました。 カービー調整官は戦闘の休止によって民間人の退避や人質の安全な解放、それに人道支援物資の搬入につながるとして、「正しい方向への一歩だ」と述べて、イスラエル側の決定を歓迎しました。 そ

    “イスラエルが1日4時間 戦闘休止 ガザ地区北部で” 米発表 | NHK
  • 酸素 宇宙誕生から5~7億年たったころに急増か 国立天文台など | NHK

    動植物の生存にとって重要な酸素が、宇宙誕生から5億年から7億年たったころに急激に増えていたことを示すデータを確認したと国立天文台などの研究チームが発表しました。酸素が138億年の宇宙の歴史の中でいつどのように作られてきたかを解き明かすうえで意義のある発見だとしています。 国立天文台の中島王彦特任助教や東京大学などの研究グループは、去年から格的な運用が始まったはるか遠くの宇宙の観測が可能な高性能の宇宙望遠鏡「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」を使って今から120億年以上前の138の銀河を対象に、それぞれの銀河で酸素が水素に対してどの程度存在するかを示す存在比を詳しく調べました。 この存在比を銀河の大きさなどにかかわらず比較できるように換算した結果、138億年前に宇宙が誕生してから5億年から7億年たったころの銀河では現在の半分程度で、それ以降の銀河では現在とほぼ同じ程度だったことが分かりました

    酸素 宇宙誕生から5~7億年たったころに急増か 国立天文台など | NHK
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    sakstyle 2023/11/10
    銀河にも大酸化イベントが? 「(水素に対する酸素の存在比が)宇宙が誕生してから5億年から7億年たったころの銀河では現在の半分程度で、それ以降の銀河では現在とほぼ同じ程度」
  • イスラエルはガザ占領できない、紛争終結後は「移行期間」の可能性 米国務長官

    記者会見に出席するブリンケン米国務長官=8日、東京都内/Richard A. Brooks/AFP/Getty Images (CNN) イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとの紛争をめぐり、米国のブリンケン国務長官は8日、イスラエルがガザを占領できないことは明らかだとしつつ、紛争終結後は何らかの移行期間を設けることが必要になる可能性があるとの見方を示した。 ブリンケン氏が「移行期間」について言及した一方、イスラエルのネタニヤフ首相は今週に入り、ハマスとの戦争が終結した後も、イスラエルが「無期限」にガザの安全保障全般の責任を持つと発言していた。 ブリンケン氏は、イスラエル高官から「ガザを再占領し、ガザの支配権を保持するという意図はない」と聞いたと述べた。 ブリンケン氏は、ネタニヤフ氏の発言に対する反論を暗に示し、紛争終結後のガザにおける「永続的な平和と安全」

    イスラエルはガザ占領できない、紛争終結後は「移行期間」の可能性 米国務長官