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ブックマーク / ecrito.fever.jp (3)

  • 彼女がフグを愛でる理由――映画『リズと青い鳥』における脚の表象と鳥かごの主題系 – ecrit-o

    映画『リズと青い鳥』を監督した山田尚子が脚にこだわりをもつ「作家」であることはファンにとって周知の事実であり、彼女が手がけた過去の作品を見ても印象的な脚のショットは枚挙に暇がない。また、監督自身が「脚は口ほどにものを言う」という趣旨の発言をしたことも知られており、登場人物の心理を細やかに実現する手段として脚の「表情」を利用していることは改めて指摘するまでもないだろう。 じっさい、作は約1360のショットによって構成されているが、そのうち登場人物の脚だけを捉えたショットは少なくとも120以上にのぼり、比率で言えば、映画全体のほぼ9%を脚のショットが占めていることになる。ショット数ではなく、映し出されている時間で計算すればこの割合はもっと少なくなるだろうが、いずれにしても、作が脚を強調していることは明らかである(ネット上には山田作品における脚の表象に着目した考察ブログが数多く存在している)

    彼女がフグを愛でる理由――映画『リズと青い鳥』における脚の表象と鳥かごの主題系 – ecrit-o
    sakstyle
    sakstyle 2018/09/27
    翼も脚も持たないフグ、鳥籠ならぬ水槽に暮らすフグ
  • 聖地巡礼の視点 ――「見たことのある景色」のその先へ

    聖地巡礼――アニメの舞台となったとされる場所を巡る行為――の様子をブログやニュースなどで見て、あくまでスタンプラリーのようなものだと思っている人はいないだろうか。自分がキャラクターの位置に重なるカットを撮り、ひとつひとつチェックポイントを潰していく。キャラクターや作品の熱狂的なファンが足を運び、自身をそこに投影する――そう考えているなら、それは聖地巡礼の楽しみ方のひとつであって質ではない。その地にわざわざ自らの足で行く理由は、もっと私たちの作品の見方に関わるような理由なのではないだろうか。 そのことについて、(お得意の)『Free!』から考察していく。テレビアニメ『Free!』(2013年7~9月、2014年7~9月)そしてその過去編である映画『ハイ☆スピード!―Free! Starting Days―』(2015年12月)の舞台である「岩鳶」は、鳥取県にある「岩美」という地がモデルにな

    聖地巡礼の視点 ――「見たことのある景色」のその先へ
    sakstyle
    sakstyle 2018/08/03
    「同じ景色を見ていても、焦点が全く違っている――これは仮に、「準一人称視点」」「作品によって、更に別の意味が浮かび上がってくるのでは」
  • 前-イメージの思い出  ペータース=スクテイン『闇の国々』「狂騒のユルビカンド」論

    Hans Hollein, Monument for the Victims of the Holocaust, 1967. 昔の話。幼稚園の建物のある区画に、ダ・ヴィンチの『モナリザ』が掛けられていた。このモナリザには「美しい」といった印象より「何だか怖い」という不安が先行していた覚えがある。音楽室のベートーヴェンではないが、絵と学校は夏の夜の怪談にはうってつけのテーマである。この絵は動くかもしれない、という幼稚的妄想がいつ克服されたかは定かでない。少なくとも、あの頃私が感じていたものはもっと違う何かである――言うなれば、あれは「モナリザ」であって「絵」ではなかった。曲がり角に設置され、そこを通る時に嫌でも目に入ったそれは、人の形象を持っていながら私にとって何の存在理由を持たない存在であったが故に、不気味な印象に私は取り憑かれることになったのだろうか。 「写真は、それがなぜ写されたのかわ

    前-イメージの思い出  ペータース=スクテイン『闇の国々』「狂騒のユルビカンド」論
    sakstyle
    sakstyle 2016/10/28
    “漫画でも絵画でも、私たちを惹きつけるものの多くは確かに、イメージとして魅力的なのではなく、イメージになる前の体験に根付いているからこそ忘れられない音色を奏でるのではないか。”
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