恋のマジック 「恋愛は錯覚である」というとき、無数の人の中からなぜある一人に「感染」したのかということの理由がどこにも見いだせないことによる。恋をした理由は、「顔がタイプだから」、「スタイルがいいから」、「お金をもっていたから」などなど、語ることはできる。しかしこれらはいつも事後的であって、感染そのものを説明することはできない。 そしてまたこの説明できないということが、恋をすることの条件でもある。理想の条件を並べて、それを適合する相手を見つけだしても、恋をするとは限らない。むしろ恋をしないだろう。人々は談取られた出会いではなく、偶然的な出会いにこそ、感染するのだ。それこそが「恋のマジック」である。 貨幣と「彼女」の神秘 柄谷は「探求Ⅰ」で、コミュニケーションの神秘性を、ヴィトゲンシュタインの「教える−学ぶ」の関係、マルクスの「売る−買う」の関係を例に示したが、もっともわかりやすい例は、恋愛
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