『エヴァンゲリオン』の監督である庵野秀明さんは、飲み会でとなりに座った女の子に自慢できるアニメを作りたい、という気持ちで『エヴァ』を作ったという。とてもいい話である。わたしはこのエピソードがすきだ。なんだか元気がでてくる。この話を聞いて、「そんな低次元の目標のために表現をするのか」「誰にどうおもわれようと関係ないのではないか」などと反対意見を述べるのは、さみしいことだとわたしはおもう。 それまでの庵野さんは、自分がアニメ制作者であることを恥じ、たまたまどこかの飲み会に参加したときに職業を訊かれたりすると、会社員ですなどとごまかしていた。このままではいけない。友だちに呼ばれた飲み会で、ぐうぜんとなりの席に座った、CLASSYを読んでそうなコンサバOL(26歳)にもちゃんと説明できて、なおかつ「見たらぜったいおもしろいから、今度見てね!」と胸をはっていえるアニメを作る。それが庵野さんの目標だっ
みなさんこんにちは。空中キャンプを書いている者です。今年いちばんおもしろかった映画を、みなさんの投票により、ちょう民主主義的に決定する「2008年の映画をふりかえる」の結果がでました。さっそく、順を追って発表していきたいとおもいます。みなさんからは、あらかじめ以下のフォーマットにてアンケートを集めました。 名前(id、もしくはテキトーな名前)/性別 2008年に劇場公開された映画でよかったものを3つ教えてください 2で選んだ映画の中で、印象に残っている場面をひとつ教えてください 今年いちばんよかったなと思う役者さんは誰ですか ひとことコメント 参加していただいた方々の人数と男女比は以下です。 まずは、参加していただいた方々にお礼を述べたいとおもいます。ありがとうございます! 今まででいちばんの人数、ついに大台の3ケタに到達しまして、よりたくさんの方の意見が含まれた貴重な調査結果になったので
今年になって読んだ本の中で、とくに印象的だったものをまとめました。それほど系統だてて読んでいるわけではないのですが、気がつくと米小説ばかりになってしまいました。どれもよく読まれている本ですが、とてもおもしろかったので、未読の方は手にとってみてもいいかとおもいます。 『われらが歌う時』/リチャード・パワーズ わたしの〇八年ベスト小説は、パワーズの “The Time of Our Singing” でした。パワーズじたい、今年になって初めて読んだのですが(『舞踏会へ向かう三人の農夫』)、どちらもとてもすばらしく、こんなにすごい小説家がいたのかと興奮しました。歴史のうねりをテキストに刻みつける、そのパワフルな躍動感がほんとうにすばらしい。上下巻で七千円近くする価格や、読了に十数時間かかる長編という敷居の高さを差し引いても、アメリカという国をより理解できるすごい小説だとおもいます。迫力のある小説
恵比寿にて。初日。黒沢清新作。すごくよかったです! 最高! いやー、これびっくりした。上映のあいだ、二時間(119分)ずっと、「俺は今、なんかこう、たとえようもなくすごい映画を見ているんじゃないか…」という気持ちで興奮し、はらはらしてしまいました。ストーリーじたいは決してドラマティックではない、シンプルな生活の描写なのだが、すごい強度で、何度も胸を打たれてしまう。すばらしい。 これは、家族としての機能をほとんど停止してしまった家族の物語で、家族を構成する四人はみな、家族というシステムに耐えきれず、そこから逃避している。家族がしんどい。この人たちと一緒に暮らし、食卓を囲み、同じ時間を共有していくことの意味がわからない。わたしがこうした描写に打たれてしまうのは、わたし自身にとっても、やはり家族とは混沌としたもので、ときに珍妙だとおもうし、めんどくさかったり頭にきたりするためであり、ほんとうに家
わたしはいぜんからXTCというイギリスのバンドが好きだったのですが、すべてのアルバムを聴いたわけではなくて、持っていない作品もあったし、聴いたことのない曲もけっこうありました。考えてみれば、ぜんぶで何枚アルバムがでているのか、それらがどういう内容なのかもあまりよくわかっていなかった。 それで、たぶん二ヶ月くらい前あたりになるのですが、彼らのディスコグラフィーを調べてから、未聴のアルバムを何枚かまとめて買って聴いてみたところ、それまで持っていなかったアルバムにもすごくいい曲がたくさんあることに気がついた。「よし、こうなったらオリジナルアルバムは12枚ぜんぶ聴いてみよう」ということになったわけです。これがとてもおもしろかった。ここ最近はずっとXTCばかり聴いていました。そこで、まだXTCをよく知らない人に、XTCはどんなバンドで、どのアルバムがどのような内容なのかを解説していきたいとおもいます
みなさんお元気ですか、空中キャンプを書いている者です。 さて、みなさんの2007年はいかがだったでしょうか。わたしはさほど変化のない、いささか地味な一年でしたが、それはいいことなのかも知れません。よくもなし、わるくもなし。その、プラマイゼロ感が。もちろん、07年が節目になった方もいらっしゃるでしょうから、そうした方はさらに上昇していっていただきたいです。わたしも、来年はちょっとだけしあわせをつかみたい。しあわせは、なにげに手にいれたいね。 さて先日、07年の映画についてのアンケートをおねがいしました。それらをもとに、今年の映画でいちばんおもしろいのはなんだったのか、ふりかえってみたいとおもいます。あらかじめ、みなさんにおねがいしたアンケートは、このようなフォーマットでした。 名前(id、もしくはテキトーな名前)/性別 2007年に劇場公開された映画でよかったものを3つ教えてください 2で選
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く