やはり訳が分からない北朝鮮 日本人拉致被害者に対する北朝鮮の特別調査は、特別な成果がない状態で10月29日に終わった。北朝鮮最高指導部を保護するための思想警察の任務をもつ国家安全保衛部が主導するという異例性から、日本では期待が高かったが、かっかりさせる形で騒動は終わったのである。日本人の素直な性善説への固着が、存亡をかけた北朝鮮のしたたかな外交に、またもや引っかけられたとしか言いようがない。 この騒動を通じて、もう一度浮き彫りになったのは北朝鮮という共同体の本質である。北朝鮮とは果たして何なのか。世界の人々が、ネットに乗せられた森羅万象の情報を共有する現代においても、人類の常識をもってしては、物事の説明や合理的予測ができないこの「共同体」をどういう風に認識するのが妥当なのだろうか。 世にも奇怪な金融経済体制 私は、「金銭」という切り口からのアプローチで、新たな形での理解を得てみたい。このア
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