古代刀剣「七支刀(しちしとう)」(国宝)の復元を手がけた奈良県無形文化財保持者の刀匠、河内國平(くにひら)さん(72)=同県東吉野村=が、現代では不可能とされた鎌倉~室町時代の名刀が持つ地紋「映(うつ)り」の再現に成功、刀剣界最高の「正宗賞」を受賞した。専門家は「不可能とされた現代の材料で再現する技術を持つ唯一の刀匠だ」としている。800年前の技…40年かけ研究 「映り」は、刀の強度を高めるための特殊な熱処理で発生する、鎌倉から室町時代の名刀にみられた地紋。江戸時代以降には絶え、現代の日本刀の材料「玉鋼(たまはがね)」では、再現不可能とされていた。 河内さんは、「正宗」や「一文字」など名刀を産出した鎌倉時代の古来の鍛冶作業にこだわり、約40年来の研究や経験を基に、「映り」の再現メカニズム解明に成功。ほぼ100%の確率で映しを再現できるようなったという。6月10日に開幕した日本美術刀剣保存協
中国人観光客らにも“観光名所”として知られるカニのシンボルマーク。だが、「かに道楽道頓堀中店」では中国人アルバイトの男が同僚を刃物で刺すという事件が起きた。原因は、カニのゆで方や、バイトと職人の調理場での立ち居振る舞いについての日中間の乖離があったとみられている=大阪市中央区 「なに灰汁(あく)取りしてんねん!」。そう叱責された中国人アルバイトの男は、豆腐を切る作業を突然止め、先輩調理師に包丁を突き立てた。大阪市中央区の「かに道楽道頓堀中店」で、調理師の男性を刺して重傷を負わせたとして傷害罪に問われた男の公判が5月、大阪地裁で開かれた。事件の発端は男がカニをゆでていた鍋の沸騰に気づき、灰汁を取ったこと。かに道楽ではアルバイトが鍋を触るのはご法度で、調理師は規則に従ったまでだが、男の目にはその姿勢が理不尽に映ったらしい。トラブルの一因は日中両国間の仕事観の違いにある。日本で働く外国人が増えて
離れた場所にいる相手と会話する道具。そんな電話の概念を根底から覆すサービスが平成11年2月に生まれた。携帯電話でインターネットに接続し、さまざまな情報を収集できるNTTドコモの「iモード」だ。国内を席巻した画期的なサービスは、携帯電話が通話だけでなく情報端末として使われる契機となった。 ◆音声だけでは頭打ち 9年1月8日。ドコモ社長(当時)の大星公二(82)は、本社10階の社長室で、ある社員を待っていた。栃木支店長だった榎啓一(65)=現ドコモエンジニアリング相談役=だ。社長室を訪ねた榎に、大星は法人営業部長の人事を直接内示するとともに、新サービスの立ち上げを指示した。 「これをやってくれ」。大星はそう言って、約40枚の資料を取り出した。タイトルは「マス向けゲートウェイ戦略の実現に向けて」。経営コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社が作成した報告書だ。タイトルだけで
【上海=河崎真澄】中国上海市の日本人学校で、小学部から高等部までの今年度の児童と生徒の合計が約3千人と、前年度比で約200人も大幅に減少したことが14日、分かった。同校は海外に約90校ある日本人学校で最大の規模を誇る。北京の日本人学校も約100人減少し、今年度は500人を割り込んだ。 深刻化する大気汚染問題や、約140人が死亡した鳥インフルエンザ(H7N9型)の流行、悪化が続く日中関係が“トリプルパンチ”となり、中国への赴任で家族帯同を見合わせた駐在員や、新学期に合わせて家族を先に帰国させたケースが目立っているという。 上海日本人学校は1987年に正式開校。現在は市内中心部で小学部のみの虹橋校と、国際金融センターに近い浦東校の小中学部と高等部に分かれる。2003年度に在籍者数が1千人を突破。日本企業の中国進出に伴って急増し、ピーク時の12年度に3200人を超えたが、昨年度はほぼ横ばいとなっ
横浜中華街にある「ヨコハマおもしろ水族館」(横浜市中区)で29、30の両日、深海生物の試食・解体ショーなどのイベント「第3回深海祭り」が開催される。深海生物の体の構造を学ぶとともに、実際に味わうことで「深海生物の食資源化などにもつなげていきたい」(担当者)と話している。 同水族館は昨年、静岡県焼津市の深海魚専門漁師、長谷川久志さんを名誉館長に迎え、深海生物の展示充実を図っている。解体ショーでは駿河湾近海に生息する深海ザメ「ユメザメ」を使用。ユメザメは、まぶたがあるのが特徴で、目を閉じて夢をみているような姿のために名付けられた。 また、試食体験では深海ザメのソテー、ダンゴムシに似た姿の等脚類「オオグソクムシ」の素揚げなどの料理を提供する。「深海生物タッチコーナー」ではオオグソクムシなどに触ることができる。 解体ショーは両日とも午前11時からと午後4時からの2回(先着約50人)、試食は1日10
将来的にドルやユーロ、円に並ぶハードカレンシー(国際兌換(だかん)通貨)をめざす中国の通貨「人民元」の国際化戦略が次のステップに入った。 昨年9月に規制緩和の試行エリアとして始動した「上海自由貿易試験区」がそのカギを握る。中国人民銀行(中央銀行)が昨年12月に打ち出した方針に基づいて、試験区内に拠点をもつ金融機関や企業に対し、人民元の域外取引に関する規制が2月から緩和され始めたからだ。そのなかでTDKと三菱東京UFJ銀行の連係プレーによる新たな試みが、日本企業で初めてのケースとして注目されている。 域外取引規制に従って、これまで中国本土内のみで人民元の資金管理を行ってきたTDK。規制緩和を受け、1月に試験区に拠点を設けた三菱東京UFJ銀の専用口座を介し、TDKは3月にも、台湾と香港にそれぞれ置いている人民元口座を一体化する。 台湾や香港にプールされた人民元の資金を、上海の試験区を通じて遼寧
エジプト考古省は13日、南部ルクソールで約3600年前の古代エジプト高官のものとみられるミイラを収めた木棺が良好な状態で発掘されたと発表した。今後、身元などの調査を進める。 木棺は長さ約2メートル。赤や黄色の鳥の羽の絵や、来世への安らかな旅立ちを祈るとの象形文字が描かれ、当時とあまり変わらない色彩が保たれている。スペインの調査隊が発見した。(共同)
香港誌「明鏡」(電子版)は10日までに、中国の習近平指導部が進める汚職取り締まりに不満を持つ共産党の長老たちが、当局の調査を受けているとされる最高指導部元メンバー、周永康氏について、調査を棚上げするよう習氏らに要求したと伝えた。党中枢に近い消息筋の話として伝えた。 周氏をめぐっては、汚職取り締まりに対する断固とした姿勢を示すため、当局が近く調査決定を公式発表するとの見方が出ており、行方が注目されている。 同誌によると、長老たちからは、習指導部が周氏ら最高幹部までも汚職調査の対象としたことで、政治的な悪影響をもたらしたとの批判が出ているという。 中国では、最高指導部である党政治局常務委員経験者の刑事責任を追及しないのが慣例。習指導部がこの不文律を破り、周氏の汚職調査に乗り出したため、党内で政治闘争を招いているとの見方も浮上している。(共同)
ドイツ西部デュッセルドルフといえば、日系企業の欧州最大の拠点の一つ。安倍晋三首相の靖国神社参拝をめぐり、中国はここでも対日批判を繰り広げていた。 年明けに同市商工会議所が開いた新年会。地元紙によると、招待客の史明徳・駐独中国大使は「日本は誤った行為をやめねば隣国の信頼を得られない」と批判する一方、中国系企業の進出を受け、中国の総領事館開設を目指すと述べた。会場には現地の日本総領事の姿もあった。同市と日本側との親密な関係にくさびを打ち込みたいとの中国側の思惑が透けてみえる。 日本側は中根猛大使が市の別の会合で「平和国家」としての戦後日本の歩みなどを説明して理解を求めた。中国を名指しせず、逆に日本人社会が市側と築いた基盤が「他国企業の進出にも役立つなら喜びだ」とも言い添えた。 関係者によると、独側関係者には「場違い」な中国側の発言に憤りもあった。ただ、市には長年の信頼関係がある日本も、経済関係
韓国国防省幹部は30日、国会答弁で、南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に参加する韓国軍の銃弾支援要請について「状況が緊迫しているとの判断」から、現地の部隊長が国防省などに事前報告せず日本の自衛隊に要請したと明らかにした。聯合ニュースが報じた。 銃弾提供をめぐっては、日本側が韓国軍から直接要請があり緊急性も高かったと説明した一方、韓国側は国連を通じて要請し予備を確保するために借りたと主張し食い違いが出ていたが、緊急性が高かったとの日本側の説明を韓国側が認めた形だ。 韓国政府が日本への銃弾支援要請や不十分な部隊装備に対する国内批判をかわすため、事実と異なる説明をしていた可能性が高まった。(共同)
■靖国参拝 オバマ政権の偽善 米国のオバマ政権は安倍晋三首相の靖国神社参拝に対し「失望」を表明した。その背後には靖国に祭られた霊の中に米国を敵として戦い、戦後に戦犯と断じられた人たちがいるからという理由づけもあることは明白である。 だが米国の首都のワシントン国立大聖堂にもアメリカ合衆国を敵として戦い、戦後に戦犯扱いされた将軍たちが祭られている事実が新たな注視を集めたことは皮肉だといえる。オバマ政権の、自国と日本に適用する価値基準が明らかに背反しているからだ。 首都中心部にそびえる大聖堂はキリスト教のあらゆる宗派の礼拝や追悼の国家的な場となってきた。多数の大統領の国葬や歴史上の人物の式典が催され、無数の米国民が参拝してきた。 大聖堂のネーブ(身廊)と呼ばれる中央の礼拝堂の祭壇わきには南北戦争でアメリカ合衆国に反旗を翻し、奴隷制を守るために戦った南部連合軍の最高司令官のロバート・E・リーとその
中国遼寧省瀋陽市は22日、深刻な大気汚染に見舞われ、一部地域で微小粒子状物質「PM2・5」の指数が最悪レベルとなる1立方メートル当たり500マイクログラムを超えた。新華社電が伝えた。 瀋陽はことし、しばしば大気汚染が発生。遼寧省政府は昨年定めた条例に基づき今月10日、大気汚染基準値を超えたとして、瀋陽市を含む省内8市に罰金計5420万元(約9億3千万円)を初めて科していた。(共同)
グーグルが買収した東大発ベンチャーによる災害ロボット。ホースを消火栓につなぐことができる=20日、米フロリダ州ホームステッド(共同) 米グーグルなどがロボット事業を強化していることについて、産業用ロボットで世界の5割超のシェアを持つ日本メーカーは「ロボットは自分で考える能力を持たせるなどプログラミングも重要。グーグルはソフトに強く、これまでにない製品を生み出すかもしれない」(国内大手)と警戒する。 ロボット市場は今後も拡大する見通し。産業用は中国の人件費上昇などで需要が伸びているうえ、災害支援や医療・介護など、幅広い用途での活用が見込まれるからだ。このため、米国のほか、中国や韓国など新興国のメーカーも開発を加速している。 東京電力福島第1原発事故で、最初に原子炉建屋に投入されたのが米国製ロボットだったことは、関係者に衝撃を与えた。ロボット掃除機という新たな市場を創出したのも、米アイロボット
平成27年春の北陸新幹線金沢延伸に向けて、経由地となる富山市の「富山きときと空港」を長野県内でPRしようと、「富山きときと空港エアポートセールス説明会」が25日、長野市のホテルメトロポリタン長野で開かれ、県内の観光、経済関係者らが出席した。 説明会では冒頭、富山県知事総合政策局交通政策室の籠浦(かごうら)克幸課長が「北陸新幹線が延伸されると、富山市と長野市は非常に近くなる。これを機会に富山空港の利便性を知っていただき利用してほしい」とあいさつ。その後、富山空港を発着する国内外の航空会社が、それぞれの路線や魅力などについて説明した。 富山空港から国内線は東京、札幌間の2路線、国際線はソウル、中国・大連、中国・上海、台北間の4路線が就航している。長野市から同空港までは現在、自動車で約2時間半、JRなどでは3時間半以上かかるが、北陸新幹線が延伸されると長野駅-富山駅間は約50分で結ばれ、富山駅か
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