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小説「きっかけ」① - Blue あなたとわたしの本
高校時代からの友人の河原が久しぶりに帰郷した。彼は今、プロの俳優として活躍している。メールでのや... 高校時代からの友人の河原が久しぶりに帰郷した。彼は今、プロの俳優として活躍している。メールでのやりとりは頻繁にあったが、直接顔を合わせるのは五年ぶりだ。私も彼も三十九歳になった。けっこういい歳だ。 「この店、ほんといいよな」 だろ、と私も笑顔を返す。河原も私も酒が一滴も飲めない。店は店でも喫茶店なのだ。二人とも、大のコーヒー好きでもある。 少し懐古的な内装で、音楽がうるさくなく、長居できる店が私と河原の好みだ。この趣味は高校生のころから変わらない。気に入った店を見つけては、美術や映画、音楽・文学を、飽きもせず語り合ったものだ。 「俺たちの好きそうな喫茶店をまた何軒か用意しといてくれよ」。六日前の電話での会話だ。いくつになっても子どもっぽさの抜けない自分たちを自覚しつつ、それを楽しんでいる口調。私は今回、河原を連れていく店を四つほどきめていた。喫茶店の住所と雰囲気を手短かに話した。四つ目の店
2017/09/11 リンク