2009年6月、停職処分に抗議して「出勤」。生徒に挨拶していた根津公子さん(中央)。(撮影/永尾俊彦) 東京都立特別支援学校の教員だった根津公子さんと河原井純子さんが2009年の卒業式で「君が代」斉唱時に起立せず職務命令に違反したとして、東京都教育委員会が出した停職6カ月の懲戒処分の取り消しを求めた裁判に決着がついた。最高裁第二小法廷(三浦守裁判長)は2月17日、裁判官全員一致で上告審として受理しないことを決定。東京高裁での根津さん側の逆転勝訴判決(20年3月。ただし2人への損害賠償は認めず)が、これで確定した。 最近の最高裁は政権に忖度した判決が多く、最高裁の決定を聞き、根津さんは「夢かと思った」。 06年から09年まで毎年の卒業式での根津さんと河原井さんの不起立に対する処分取り消しを求める四つの裁判で代理人を務めてきた萱野一樹弁護士は「国賠請求が認められるべきでしたが、これで都教委の全